加飾成形品 サンプル
所在地 |
大阪府八尾市空港1-117 |
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TEL |
072-949-6686 |
FAX |
072-949-9297 |
担当者 |
中川 孝昭 |
事業内容 |
真空圧成形品、加飾機能性成形品、色素増感太陽電池 |
プラスチック成型品加工の分野でユニークな取り組みを続けている企業がある。「あらゆる素材をあらゆる形に」をスローガンに様々な業種業界へ熟成形品を提供している第一プラスチック株式会社だ。創業以来、軸となるプラスチックシートの真空成形加工技術を成長させながら常に新しいチャレンジを続けている。
松田雄一郎氏が2002年に社長へ就任した直後、パナソニックの経営幹部だった方に教えられた「イノベーションは今あるモノの新しい組み合わせ、つまり、“新結合”によって生み出される」と言う経済学者ヨーゼフ・シュンペーターの言葉を経営の現場で実践している。
2007年、従来の真空成形と印刷の位置合わせ技術を組み合わせた上で、クリーンルーム内に射出成形機や高圧成形機を導入。加飾(絵柄やパターン)や機能性を持つ形成品を生産する「フィルムインサート」の技術で、プラスチック形成品では最も品質レベルの高い高級車の内装品を受注した。深絞りが難しく薄い形成品の加飾にしか対応できない「転写(インモールド)」との差別化を図り、自動車以外の分野へも得意先を増やし、成形機の増設を行っている。
また、デザイン性の高さから次世代太陽電池として期待されている色素増感太陽電池の研究開発を行っており、2012年には経済産業省の革新的低炭素事業に設定され100~540mm角までのデザインセルを生産できるラインを設置。大手電機メーカー出身の材料技術者や電気技術者とチームを作り事業を展開している。こちらも、既に持っている真空と印刷技術の蓄積による賜物である。太陽電池セルの真空封止や半導体の印刷成膜などのプロセス技術、設備ノウハウに活かされているのだ。
色素増感太陽電池 デザインセル
こうした取り組みを長年続ける事で安定した財務基盤を築き、国内にとどまって設備投資や人材育成を進めている。2001年から2013年までの工業統計を見ると、プラスチック製品の国内市場規模は9.6兆円から10.1兆円へ伸びており、成長している分野は機能性フィルムと自動車だ。これまではつい海外へ目を向けがちだったが、それも一巡し、ひと段落していると据えている。環境の変化へ対応し技術や資本をどこへ向かわせ何と結びつけるのか、シンプルに問い続ける事で、さらなる成長を目指している。