第32回 信濃化学工業 株式会社

信濃化学工業 株式会社 部品営業部 部長 松本 智雄 氏 部品営業部 部長 松本 智雄 氏

信濃化学工業 株式会社

所在地

長野県長野市桐原1-2-12

TEL

026-243-1115

FAX

026-243-2011

担当者

部品営業部 部長 松本 智雄

事業内容

プラスチック製品製造・販売

IT活用で付加価値ビジネスを

信濃化学工業株式会社(長野県長野市)は、圧縮成形、射出成形をコアにプラスチック製品製造を行っている。食器部門と工業部品部門からなり、メラミン食器、保温食器の自社ブランド直販や、精密電気部品、カーナビ用ケース、計器部品などの製造を手がける。
取締役部長の吉澤恵治氏と部品営業部部長の松本智雄氏に工業用部品部門についてのお話しを伺った。

提案力が信濃化学の持ち味

「100種類以上もの材料を使いこなし、概略図面の作成時から商品企画に参画し、様々な提案をすることで、OA機器、電子機器、事務機器など幅広い産業分野への部品提供を可能にしている」(松本氏)同社が今日まで築き上げてきた最大の強みがここにある。

近年の主な提案を伺ってみると、鋳物金属の樹脂化や、メーターのファンを金属から耐蝕シリコン樹脂にかえるなどの事例があがってきた。これらの提案により、軽量化・量産化に伴うコストカット、腐食の防止、耐性など、プラスチック素材の特徴が活かせるようになり、お客様に喜んでもらっているという。

それでは同社が今日まで培ってきた、提案力を支える技術力はどのような形で高められてきたのだろうか?取締役部長の吉澤氏と営業部部長の松本氏は『理論と実践の徹底』と『金型メーカーの選び方・付き合い方』が大きな鍵を握っていると語ってくれた。

『理論と実践』の徹底

多種多様な材料を扱う同社にとって、常に新しい材料をものにしていくことが、成功への絶対条件となっている。この点について松本氏は、「メーカーとの技術協力をすることで、材料への深い理解を心がけています。メーカーと直接打合せができない場合は、できる限りの情報を開示してもらい、理解に努めています。そのうえで、試作を通じて寸法・形の精度を高めていくサイクルで取り組んでおります」と語る。

OJTだけに頼ることなく、『理論と実践』を徹底した取り組みが同社の中でうまく機能していることが伺える。

金型メーカーとの協力体

プラスチック成形メーカーにとって、金型メーカーの選定は、生命線ともいえるほどの位置付けにあり、同社の技術力を支えるものが、ここにも見受けられる。

同社はまず前提として、『精度・価格・長期的に安定供給ができるか』をあげている。そのうえで、『量産の為の耐久性』を重視しているのだという。また、求める金型メーカーとの付き合い方について伺ってみると、「過去の経験・事例を持ち寄り、お互いの蓄積してきたノウハウを最大限に活かしていける金型メーカーとお付き合いしていくことが大切」との答えが返ってきた。

現在も金型メーカーとのコミュニケーションに重点を起き、互いの経験を活かし、常に最善の金型購入を目指しているという。

『付加価値ビジネス』を目指して

同社は今後どのようなビジョンを掲げ、どのような方向に向かっていくのだろうか?この点について松本氏は「『付加価値ビジネス』の実現こそが次世代で勝ち抜くための条件」と語ってくれた。

「これまでは地域に密着した仕事をしてきたが、今後は横のつながりを強化することで、印刷・めっき・塗装など付加価値を付けた部品の提供していきたい。そのアプローチ方法として、IT活用で広い地域に情報発信し、いつでもプラスチックに付加価値を付けることが頼める企業を探し、信頼関係をつくっていきたい」営業人数を割けない社内事情を考慮すると、IT活用によってこの課題に取り組む事がベストだという。ホームページの改良・工場動画配信など、すべては付加価値ビジネスの実現に向けた取り組みといえる。

同社は次世代で勝ち抜くために確実に前進してきている。

株式会社エヌシーネットワーク /中井雅之

信濃化学工業 株式会社

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