[左]営業部長 中城 氏
[右]代表取締役社長 池田 氏
所在地 |
長野県埴科郡坂城町大字南条4910-8(金井中之条工業団地) |
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TEL |
0268-82-1700 |
FAX |
0268-82-1701 |
担当者 |
営業部長 中城 |
事業内容 |
精密機械部品加工・試作品加工・ゴルフクラブ等製造販売 |
株式会社イケダは長野県はテクノタウン坂城に工場を構える、精密機械加工メーカーだ。同社では、14台のマシニングセンターを中心に、企画・開発を提案するものづくりをする。
機械加工は、鉄やアルミ、真鍮などの素材をプレートから削りだし、現在では、車やバイクに使用される部品をメインとし、その他、レース用の車の部品・新型車種の試作・医療や光学関係の金属部品を手がける。
今年で10年目を迎えた、株式会社イケダは現社長の池田氏が会社を設立。現在では、従業員20名が同社に属す。
同社がお客様から選ばれる理由。それは何よりも平均年齢28歳という、若いスタッフ達の活躍と、それを現場で活かす経営基盤があるから。その、若さとパワーが織り成す、同社のモノづくりについて、池田社長と営業部長の中城氏にお話をうかがった。
イケダでは、お客様のニーズに対し、若いスタッフ達が一丸となって応える対応力に優れている。それは決して「上からの支持」ではない。スタッフ全員が、その仕事に対して、お客様の情報・仕事の納期・金額など、あらゆる情報を把握し、各自がどうこなしていくかを想像する。そこには一スタッフという意識はなく、それぞれが経営者と同じくらいの気持ちで仕事に挑む。
同社では、来た仕事に対して分業はしない。1~10までを一人のスタッフに任せ、納期までにきっちり仕事をあげる。もちろん出来上がった商品の仕上がりにしても、その担当者が責任を持つ。そうすることが、一人前の職人としてのレベルアップの向上につながり、各スタッフのモチベーションを高める。最終的に良いものをお客様に提供できるというスタイルなのだ。
同社では、これらの若いパワーと、蓄積された職人の知恵により、商品の企画・開発をお客様のニーズにあった形で提供する。そのひとつとして、「ファイヤークリップ(ライターケース)」は、abex、ビームス、シップス、ガルシアマルケスなどのキャラクター商品として採用。また、ゴルフ科学研究所との共同開発でパターを製作。同社の培った職人のノウハウが活かされた。
「想像」する仕事を常に社員に望む池田社長。株式会社イケダの挑戦は続く。
同社が、NCネットワークに登録したのは、約3年前に遡る。池田社長が、東京から長野へ向かう新幹線の中で読んだ「町工場のIT革命 ネットワークが日本の製造業を再生 著者:高橋明紀代」がきっかけだった。
登録後、1年間で約50件もの問合せが同社に舞い込んできたという。そのうちビジネスがスタートしたのは5、6件。現在でも、ネットから問合せのあった5社と継続的に取引を行っている。
最近同社にくる問合せの大半が、どこの会社にも対応しきれない、いわゆる「困っている」という案件の問合せだ。同社の場合、初の取引を行う場合など、帝国データバンクの情報をひとつの目安、判断基準として活用し、慎重に臨む。また、来るもの拒まずのスタンスではなく、その中から自社に適した仕事を営業が責任を持って選ぶ。それが効率よく仕事をこなし利益を上げる秘訣だと中城氏は言う。
今後は、新規のお客様をどんどん増やしていきたいという思いはあるが、現在のキャパでは、限られてしまう。今のお客様の顧客満足度を下げるわけにはいかない。まずは、これまで出会うことができたお客様との信頼関係を着実に築き、その基盤をしっかり固め、それからでも遅くないと営業サイドは考える。