第66回 株式会社 リバン・イシカワ

株式会社 リバン・イシカワ 専務取締役 石川 幹人 氏 専務取締役 石川 幹人 氏

株式会社 リバン・イシカワ

所在地

〒939-1846 富山県南砺市国広62

TEL

0763-62-1783

FAX

0763-62-2502

担当者

専務取締役 石川 幹人

事業内容

各種金型部品加工、同時5軸加工

金型部品のスペシャリスト

リバン・イシカワは、富山県の精密金型部品加工メーカー。高速化、精密化、多軸化など、加工技術の進歩をいち早く取り入れることにより、自動車関連のダイカスト金型などを中心に、小型微細モノから中型精密モノまで、付加価値の高い加工を実現している。

金型部品の同時5軸加工

DMU社製の同時5軸加工機

金型技術の集積として名高い富山県。リバン・イシカワは、金型部品の精密加工に専門特化することにより、県下の金型メーカーから信頼を得ている。自動車関連のダイカスト金型をはじめ、各種精密金型部品に対応し、特に3次元形状が求められる複雑な形状の加工を得意としている。

モノづくりのマザーツールである金型には、さまざまな技術が集約されている。そんな金型の部品加工にこだわってきたからこそ得られたノウハウにより、現在は自動車部品や航空機部品などの試作・単品加工のニーズにも対応している。

リバン・イシカワの魅力は、なんといってもその設備力にある。昨年増設された第2工場には、高速マシニングをはじめ、放電加工機、ワイヤーカットなど、優秀な加工設備が整然と立ち並ぶ。なかでも、同時5軸加工機については、県内でもいち早く導入に踏み切った。現在では、DMG社製の同時5軸加工機3台が、同社の主力として活躍している。

当初、金型加工の5軸化については、期待とともに、精度の問題などさまざまな懸念があった。第1工場の移設立ち上げから、積極的な設備投資を行ってきた同社でも、当初は思うように機械を扱いきれないこともあった。だが、失敗と工夫を重ね、ノウハウ蓄積することにより、これをクリアしてきた。卓越した技術を持つオペレーターと、6名の優秀なプログラミングスタッフが綿密な連携を図り、5軸加工のメリットを引き出した。3次元曲面や複雑形状、高さがある立体形状など、難易度の高い加工において同時5軸制御ならではの威力を発揮している。

また、リードタイムの短縮も5軸加工ならではのメリットである。段取り変え削減による加工時間の削減とともに、大幅なリードタイム短縮のためには磨き工程、手仕上工程を不要、または減少させるほどの高精度な加工が、高硬度材においても必要となる。一方、5軸制御は、精度が問題視されることもあるが、同社には早期導入に踏み切った一日の長がある。従来の3軸加工機以上の精度出しが可能となり、仕上工程にかかる時間も大幅に短縮された。

同社の石川専務は「トータルで考えると、モノによっては5割近い工期短縮になっている」と語る

さらなる飛躍のために

第2工場増設、さらに設備が充実した

3代目となる石川専務は、大学卒業後、県内の中堅金型メーカーにて、特に品質検査について学んだ。

2000年の入社後は、前社で培った経験から、あらたに3次元測定機や3次元CAMを持ち込み、品質や生産性の向上に努めた。総合的な管理体制の強化の先に、さらなる飛躍を見据えていた。

石川氏は、地場産業から視野を広げ、さらに大きなマーケットを目指したいと考えていた。県内の得意先に100%依存する体制を変えたかった。単身、全国各地へ営業をかける地道な日々がはじまった。

まずは、とにかく自分たちの技術と品質を見てもらいたいという思いから、飛び込み先に「値段関係なく、自分たちの製品をまずは見てください」と頼み込む。知り合ったならば、どんどん工場見学をしてもらう。誠実に仕上げた製品と、自慢の工場を見てもらえたなら、それが営業になるという自信があった。

そうして新規開拓した県外の自動車部品メーカーとのつきあいから、厳しい要求を受けるうちに、さらに力がついてゆく実感が得られたという。現在では、県外からの受注比率が5割に達するほどの成果を示した。

「これからは、さらに人材育成を進めてゆきたい。技術を高め続けて、どこにもできない仕事を、名指しで受けられるような企業にしたいですね」

笑顔で語る石川専務。視線の先に、さらなる飛躍を目指す。

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