第58回 株式会社 入曽精密

株式会社 入曽精密 代表取締役社長 斎藤 清和 氏 代表取締役社長 斎藤 清和 氏

株式会社 入曽精密

所在地

〒358-0032 埼玉県入間市狭山ヶ原369-1

TEL

04-2934-4633

FAX

04-2934-4630

担当者

代表取締役社長 斎藤 清和

事業内容

5軸加工、極微細加工、難削材深穴加工、小径穴加工、高硬度材切削加工、少ロット量産加工

お客様の熱い想いのお手伝い

「MC造型」と命名された独自の極微細加工を得意とする入曽精密は、「職人の技」と「最新鋭機械」と「IT」の融合によりはじめて可能となる「ものづくりの新領域」を開拓し続けている。

MC造型の現在

MC造型の現在

入曽精密の斎藤社長は、この20数年間取り組み続けてきた仕事・作業・想いを振り返りながら、「そのどの過程においても無駄なことなど一つもない。全てが積み重なった結果、0.3mmの世界最小のサイコロやアルミの薔薇などを作れる技術の基(MC造形)になった」という。

その斎藤社長の20数年間とは、フライスなどのアナログ的な加工を2、3年行った後、NC機械、2次元のCAD/CAMと続けて導入。その後、当時最先端であった3次元のCAD/CAMを導入し、数年後には5軸加工機も導入した。それぞれの設備を徹底的に使い込むことで、全ての技術が融合し、MC造型の技術が確立出来たのだ。

現在は、MC造型の技術を使って、アルミ削り出しのチョロQやチョロバイ、ハコスカGT-Rの模型の製造を手がけたり、高エネルギー加速器研究機構(KEK)から依頼された、0.2mmの柱が625本並んだ重要部品を機械の限界に挑んだ精密さ(測定は電子顕微鏡)で削り出したりもしている。

IT活用への期待

IT活用への期待

同社がインターネットの導入を行った1999年当時は、お客様と図面データのやり取りをすることが出来なかったため、特には導入の必要性を感じなかったという。だが、斎藤社長は、これからの時代の流れを考え、お客様との電話とFAXでのやり取りをIT化して行こうと導入に踏み切った。

IT導入前の営業は、いわゆる足で稼ぐ営業だったが、導入後は、遠隔地からの問合せなどが増えてきた。その後、先述した世界最小のサイコロやアルミの薔薇など、IT普及のおかげで、いち早く世に出すことが可能となり、その効果を実感出来るようになったという。

今後は、ITを利用して、海外へ自社商品を販売する方法を確立していきたいとのことだ。

将来への思い

町工場の底力

斎藤社長は想像する。テクノロジーが進化した近未来の街は、豊富な自然に囲まれた環境の中、街中のちょっとしたものの中にも高度な技術が詰め込まれていて、それらに触れるだけで、自分の健康状態が分かったり、さまざまな情報が手に入ったりするなど、人々にとって非常に住みやすい世の中になる。そんな近未来の世の中で、入曽精密が、今の技術を超えた新しい技術で、新領域の製品作りに貢献している姿を。

これからの技術者は人のためになる研究をしなければいけない。入曽精密では、現在、東京大学の協力を得て、微細な部品の新しい量産化技術の確立に取り組んでいる。これらが成功すれば、安価な部品提供が可能となる生産ラインを確立することも夢ではなくなるだろう。

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