代表取締役社長 畠山 晃 氏
所在地 |
神奈川県川崎市川崎区鋼管通4-9-6 |
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TEL |
044-344-1655 |
FAX |
044-344-1672 |
担当者 |
福島 雅男 |
事業内容 |
プレス金型設計、製作及びプレス加工全般 |
株式会社桜本製作所は神奈川県川崎市に本社を構え、茅ヶ崎、山形、茨城と工場を展開している、プレスメーカーである。時計部品などの微細な部品から、超大型プラズマテレビのバックパネルを手掛けるなど、幅広い活躍をしている。中でも、設立当初からモーターケース等の製品を取り組んでいたことにより、絞り加工の技術は群を抜く。
一つの会社でここまで幅広い製品、技術を保有する企業はそうそう見当たらない。今後の展開から目が離せない桜本製作所の成功の秘訣を畠山社長に伺ってきた。
材料の仕入れから十分な配慮が求められるキズの無い外装部品。時計部品等の非常に小さなプレス製品から、プラズマテレビのバックパネル等の超大物外観部品。桜本製作所の製品は、多彩なバリューエンジニアリングを実現し、様々な面で高い評価を受けている。
特に、超大型外観部品を製造している企業は、国内はおろか、海外でもそう多くはない。
このような幅広い活躍を支えているのは、その設備力である。200台の各種プレス機を保持する桜本製作所。設備に乗る物であればどれだけ難しい注文でもこなしてみせる。
「ありとあらゆる物をやる!」
桜本製作所には、日々高まる顧客のニーズを吸収する条件がそろっている。
しわ・破れ―――アルミや非鉄等の加工において、現場の頭を悩ます問題である。桜本製作所では、これらの素材に対し、高精度で安定品質の絞り加工を行う事が出来る。
絞り加工は桜本製作所の得意技術の一つである。創業当初より、モーターケースや自動車部品などを数多く手掛けていた。以来40年、ノウハウの蓄積が、どこにも負けない技術を生んだのだ。
桜本製作所では全ての金型を自社で生産している。その秘密もやはり設備力にあった。
金型用の設備を100台弱保持。NC加工機においては、30台を数える。
このことにより、納期短縮が実現している。顧客による製品の設計変更はよくある事であるが、それに対し、豊富な設備が物を言う。
今後の展開の中枢として、3本の柱がある。それは、海外のコストに負けない高速回転、絞り形状の限界に挑戦する気概、少量多品種部品の無人化生産である。中国をはじめとする、アジア諸国のマンパワーへの対抗。より複雑な形状を求めるであろう、市場への挑戦。小ロット多品種への対応が不可欠である時代のニーズへの対応。それら全てに対し、3本柱をうまく噛み合わせ、低コスト・短納期でもって立ち向かう事が今後の桜本製作所の生きる道である。
迷走する国内の製造業。その中にあって、10年後でも20年後でも『難しそう、でも、面白そう。』に挑戦する。それが、桜本製作所をより高度な技術を持つ企業へと成長させるのだと信じている。
ISO14000の取得や環境に配慮した洗浄器の導入、工場動画やホームページの製作。桜本製作所では、今後の課題へと取り組むため、まずはインフラの整備に手を付けた。来年の頭には社内ネットワークも設備され、各工場のやりとりの効率化が図られる。
これまでにない武器を手にし、これまでにない技術を身に付ける。桜本製作所は、山形工場の近くのあの大風車のように、大きな大きな旋風を巻き起こすに違いない。
株式会社エヌシーネットワーク/大塚哲久