第1回講座では、会社方針に掲げた収益を確保するために、各部門に目標値を数値で与え、これと日々の改善活動をリンクさせることが大切なことを述べました。
また第2回講座では加工でも組立ラインでも川の流れのように清々と流れるライン化の推進が必要なことを述べました。このライン化によりムダが顕在化して、改善・改革が飛躍的に進むからです。
しかし実際問題としてはライン化が難しい場合もあるかと思います。例えば後工程が社外だったり、その工程で殆どの加工が完了してしまう、プレス、ダイカスト、マシニングセンター、単軸バーマシンなどでは、多台持ちとなっているのをよく見かけます。
今回の講座では、1個流しラインの生産革新活動の展開について述べますが、多台持ちラインの改善についても述べます。
よく見かけることですが、改善活動の主体となる製造現場では当然のことながら、納期や品質問題が優先され、改善活動が後回しになる場合が往々にしてあります。
このような状況下で生産革新活動で期待した成果を上げるためには、会社トップの方々の取り組み姿勢、即ち関心度合いが大きく影響します。そこで例えば社長が統括責任者となり、製造部門の役員が実行責任者となって『生産革新活動 推進体制』を作り、全社的な活動とすることが大切で、節目でのトップ診断により、進捗管理を徹底する必要があります。
冒頭で述べたように、改善活動はややもすると後回しになるので、活動が継続的に強力に推進され、改善目標を達成するためには、推進組織を確立し、年間の活動計画を策定することが不可欠です。 先ず、下図を参考に組織造りを行ってください。
※ 事務局と製造各課の合同で活動推進体制を確立する。
会社方針に掲げた収益確保のため、今年度の改善活動のテーマを各部署から出してもらい、全社計画としてまとめます。
『生産革新活動 年度計画表』(F-01)を策定します。
『生産革新活動 年度計画表』(F-01)は、GIF形式でダウンロードできますので、ご活用ください。
注)F-01のFはFormatを意味し、様式の管理№です。