4.ライン化の推進 現状ラインの見直し
4-2.現状ラインの見直し
4-2-1.レイアウト図の作成
皆さんの工場には縮尺1/50又は1/100で画かれた現状設備のレイアウト図が有ると思いますが、このレイアウト図は設備の配置を示すだけではなく、人の動き、物の流れを検討する上で重要なツールとなります。
初歩的なことですがレイアウト図の画き方についてまとめてみました。
1)建物図の作成1)建物図の作成
- 壁面基準で柱寸法、柱間隔を実測する。(単位:cm)
- シャッターや入口ドアも実測し表示する。
- スパンナンバーを東西方向はA,B…南北方向は1,2…を記入する。
2)設備寸法の実測
①凹凸が有れば付ける。(10cm以下省略可)
②床面への投影面積で測定する。
③可動部(スライド部)が有れば点線で表示する。
④設備にはメーカー名、型式等記入。
3)レイアウト図の作成
- 縮尺1/50又は1/100で作成する。
- 建物図を作成する。
- 設備図を作成する。
- 各設備図を建物図に貼り付ける。
(各設備の右手前角を基準として壁や柱からの位置を実測しておく) - CAD又は花子などの図形ソフトで作成しておくと、レイアウト変更がやりやすい。
- 手画きの場合は設備を記入していない建物図を一部コピーしておくと後でレイアウト変更の検討をするのが楽になる。
- 手画きの場合のレイアウト変更は各設備を裁断した型紙を作り、裏面に少量の糊または両面テープを付け、建物図に貼りながら行う。
- 設備管理台帳には、設置場所としてスパンナンバーを記入しておく。
上記、1)の設備Aの設置場所は、○○工場A-1と表示
4-2-2.加工経路分析表の作成
機種別設備配置で多品種少量生産の場合、後工程を含めての現状の加工経路を調査分析して、物流や作業者の配置などの最適化を検討する。
1) 加工経路分析表の作成
記入方法と見直し
- 横軸に設備名、設備番号を記入する。
- 縦軸に品番、品名を生産数の多い順に記入する。
- 各品番について、工程順を(1)(2)…と記入する。
- 逆流は無いか、工程順は変えられないか見直す。
- グループ化出来ないか、レイアウトの検討する。
4-2-3.工程流れ線図の作成
現状レイアウト図に、人の配置と「加工経路分析表」の分析結果の流れ線を記入し、物流上の問題点を抽出する。
流れ線には品番による色分けをしたり、工程記号を付けて判りやすくするのも良い。
注)工程記号 加工:○ 運搬:○ 検査:□ 停滞:▽
レイアウト図は設備の配置を示すだけでなく、物流、設備間隔、余剰スペース、人の配置、歩行域の可視化ができるので、これを切り口に徹底的なムダ取りを行い改善・改革を進める。
まとめ
あなたの工場のレイアウト図に主要部品について、人の配置、工程流れ線を記入し、何が問題か検討してみて下さい。
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