1-4 プレス機械選定基準
加工する製品により、金型形式(単発・順送)を決めさらにどのプレス機を使用するかについて主に以下の基準に従い決定する。
(1) 製品特性(精度・ロット当たりの生産量)
- 生産量により生産形態決定
単発・順送・ロボットライン・の何れかを決定する。 - 順送で製品精度により、
C形フレーム機・ストレートサイド機・ポストガイド機の何れかを選択する。 - 製品形状
製品による必要圧力を計算し、一般的にはその値の約1.5倍の能力を有するプレス機を選択する。
絞り及び曲げ高さの約3倍以上のストローク長さを有するプレス機を選択する。
(2) 金型サイズ
- 上下金型のXY寸法がプレス機ボルスター、スライドに取付金具のスペースを含め取り付くこと。
- 金型高さ以上のダイハイトを有するプレス機であること。
プレス機選定手順チェックリスト
項目 | 内容 | Ton数 | 機械形式 |
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金型形式 | 単発・自動・ライン | | |
金型サイズ | 取付方法を含め検討 | | |
ダイハイト | | |
ストローク長 | 曲げ高さの3倍 | | |
必要圧力 | 計算値の1.5倍以上 | | |
製品精度 | 平面度、直角度等 | | |
決定(上記で最大を選択) | | |
一般的には、金型サイズで使用するプレス機を選択することが多い。
従って、300tonプレスを使用しても実際に要する加圧力は100ton以下と云うことも多い。
参考として
- プレス機のおおまかな値段
- プレス機本体の価格はメーカー及び種類、機械剛性により異なるが一般的にはCフレーム構造機でTon当たり10万円弱。ストレートサイド構造機でCフレーム機3~4倍、リンク機及び高速精密プレス機で約5倍。
順送作業を行うための周辺機器はプレス機本体の約50%程度の費用が必要。
ロボットラインの場合はプレス機本体とほぼ同額の費用が必要。
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本講座にあたって
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1)プレス機械の種類と用途、機能
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2) プレス作業の種類、金型形式
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3) プレス技術の基本
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4) 出図から金型製作プロセス
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5) プレス技術の可能性
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