5.効果的なプレスリリースの作り方
プレスリリースの書き方は基本的に自由ですが、最低限のルールがあります。
全て守らなければならない訳ではありませんが、一般的なプレスリリースは下記の条件が揃っています。
- 文章はヨコ書きが基本
- 大きさはA4版がベスト(大きいと邪魔、小さいと埋もれる)
- フォントは11ポイント前後(タイトルなどは大きくしてOK)
- テーマは1回のリリースで1つに絞り込むこと(趣旨が複数あるリリースは伝わらない)
- リリースは製品説明などの添付資料も含めて出来る限り2~3枚におさめる
- センテンスは短く簡潔に5行以上は続かない
- 適度に余白を作るとメモ欄として活用してもらえる
- 専門用語やカタカナ語はつかわない(どうしても使う場合は説明書きを入れる)
- 自画自賛しすぎない
- 誤字・脱字は絶対にしない
- 文章に客観性、信頼性を持たせるために数字データを挿入、主観的な形容は×
- 口語、「らしい」、「みたい」、「~的」、「~と思われる、見られる、考えられる」等の伝聞表現、主観表現はNG。客観性がメディアには重要(データ等を駆使する)
では、実際にプレスリリースを書いてみましょう。
出典元:井上岳久著「無料で一億人に知らしめる門外不出のPR戦術102」から抜粋し加工
- 1.タイトルを付けましょう!
先ず最も重要なタイトルとサブタイトルを書きます。記者は既述した通り、毎日大量のプレスリリースを見ますので、このタイトルだけを見て数秒で記事にするかどうかを判断します。
プレスリリースの成否はこのタイトルの付け方が70%を占めているとも言われます。
虚偽の情報や広告的な誇張表現は最も良くありませんが、記者の目にとまるようなインパクトのあるキャッチを盛り込みましょう。
タイトルの例としては、「○○株式会社、業界初の△△を□□単位で加工する技術を開発」
サブタイトルに、「××の製造において、これまで不可能であった◇◇を解決することに成功」
上記のタイトルの付け方は、インパクトのあるタイトルに加え、サブタイトルに問題解決型の要素を取り入れた例になります。
また、プレスリリースのネタは、決して新製品や技術の発表だけではなく、ユニークな人事制度や福利厚生制度でも、独自のコストダウンの方法でも、ユニークな社長の経歴にフォーカスしても、販売や取引の実績でも、資金調達などの財務活動でも、何でも構いません。常に、メディアが欲しがるユニークな内容かどうか、その情報を知りたい読者や視聴者がいるかどうかさえ、忘れなければネタは会社の中に無尽蔵にあります。
色々な切り口で社内にある情報をユニークで新鮮な情報に変えて、タイトルをつけてみましょう。- 2.リード文を書きましょう!
- タイトルの次に重要なのが、このリード文と呼ばれる文章です。リード文は、このプレスリリースの要旨を簡潔にまとめた文章のことを言います。
「誰が、何を、どのような目的で、いつ、どうしたのか」 - 3.本文を書きましょう!
- 忙しい記者は、興味を持ったタイトルのプレスリリースのリード文を読んで、要旨を確認します。ですから長いリード文は嫌がられますし、要旨がまとまっていない文章でもいけません。
さぁ、いよいよ本文です。既述しましたプレスリリースの書き方ルールを意識しながら、書いてみましょう。書き方は自由ですが、
- どのような社会、業界環境が背景にあって、今回の発表にいたったのか
- 具体的にどのような企業(生活者)のどのような課題を解決できるのか、或いは利便性が高まるのか
- それはいかに斬新でユニークなことなのか
このような内容を意識しながら書いてみると、書きやすいかも知れません。 - 4.製品の説明と会社紹介、メディアからの問い合わせ先を忘れずに!
- 最後に本文では詳しく書けなかった製品の詳細な説明や会社概要、広報担当者の連絡先を書いて、終了です。広報担当者がいない場合は、社長をメディアからの連絡先にしても良いと思います。
いかがでしたでしょうか。上手にプレスリリースは書けましたでしょうか。
もし、まだイメージがつかない方は、こちらから他社のプレスリリースを見て参考にしてみてはいかがでしょうか。
初めは上手に書けなくても、回数を重ねるごとにコツをつかんで慣れてきます。
また、プレスリリースのネタは社内にたくさん転がっているはずですので、閃いたらすぐにプレスリリースを書く習慣をつけると効果的です
数回、プレスリリースを送るうちに、インターネットに自分の会社が掲載されている、新聞社や雑誌社からの取材が入った、お客様からの問い合わせが増えたなどの効果を実感いただけると思います
先ずは5回を目標にプレスリリースに挑戦してみましょう!
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