エーゲ海に面した小アジアの王国リディアの一古代都市でマグネシア地方と呼ばれる古代都市があります。
もともとこの地方にはマグネスという神様が住んでいて、いつしかこの地域がマグネシア半島と呼ばれるようになり、やがてこの地にマグネシアという都市が生まれました。
この地は昔からMagnesia lithos(マグネシアの石/複数の総称)と呼ばれる鉱石が採れました。
元素名マグネシウムの語源と考えられています。
Magnesia lithos(マグネシアの石)のうちMagnesia alba(炭酸マグネシウム)は18世紀から医薬品として用いられていました これを電解、蒸留し金属を単離したのが直接的にはマグネシウムとなります。
ちなみに、Magnesia nigraと呼ばれた黒い石はManganese(マンガン)、のちに磁石の原料となった鉄の酸化物はMagnet(マグネット)と命名されました。
余談ですが、金属の名前の由来、起源にはマグネシウムとよく似たようなお話があります。
地中海に浮かぶトルコ半島の南の島ーキプロス島(Cyprus)は大昔から銅の産地として知られ、キプロスそのものが「銅の島」を意味しています。英語のCopperもこの地名から由来しています。