ますたあにゃむ先生の「CAM使いのためのネコパンチ講座」

第1回 良いCAD/CAMとは、どんなもの?

株式会社ゼネテック

ゼネテック



一口に「CAD/CAM」と言っても、それぞれ特長があります。
金型加工、部品加工、木工ルータに向いたもの、機能的には2D~3D、2軸~多軸・・・など枚挙にいとまがありません。その中から、自社に最もふさわしいものを予算の範囲内で選択しなければならないのですから大変です。


Q )良いCAD/CAMとは?
A )当たり前のことですが、それは自社の用途に合うか合わないかになります。

■ ポイント
まず大事なことは、自社で「どんな加工をやりたいか?」、逆に「何ができればよいか?」をまとめてみることです。
例えばMastercamなら、2~5軸加工、旋盤加工、複合加工、ワイヤ放電加工、木工加工といった多くのモジュールから選択することができ、幅広く利用できます。

しかしもう1つ、重要な観点があります。
それは、「自社が抱える不安を払拭してくれるCAMはどれか?」ということです。

やりたいことが決まっていても、目標とする完成度で実現できるかどうか、納得できる結果となるかが重要です。もし、結果に不満足だったら、「このまま進んでいいのか」という不安をずっと抱え続けることになります。

そうならないためには、やりたいことの条件を整理したうえで、CAMのデモをしてもらって機能を吟味し、精査する必要があります。その結果に満足、納得してから、ようやく晴れて導入となるのです。

世の中に存在する加工機の種類は多く、中には扱いが難しいとされるものもあるため、CAMの性能が良くても、使いこなせるか不安だという方も多いです。

そのような場合には、
1 いろいろな質問に一緒に向き合ってくれて、
2 最終的に目指すものが実現できるまで、要望に応え続けてくれる、
3 打てば響く技術力をもつソフトウエアの販売会社
を選ぶことをお勧めします。


Mastercam



Q )選ぶ時の優先順位のつけ方は?
A )まずは、以下の3つのポイントを整理するところから始めてみましょう。

■ ポイント1「導入を検討しているソフトが、同業者や取引上位の会社が導入しているソフトか」
CAD/CAMを使用していると、データの受け渡しなどで意外にトラブることがあります。
導入前に、近くの工業試験所や訓練所(ポリテクセンター)など、公的機関に相談するのも1つの方法です。
そこに導入されているシステムであれば、公平なアドバイスがいただけると思います。

■ ポイント2「保守サポートの評判はいいか」
CAD/CAMのオペレーターには、「買ってから使いこなすこと」、更には「ソフトのアップデートに応じて新しい技術に対応していくこと」が求められます。しかし、使いやすさを導入前に判断するのは難しいところです。

そのため、ソフトメーカーのアフターサービス、いわゆる「サポート」が大事になります。新しくソフトを導入した後にお困りごととしてよく寄せられるのは、「トレーニングは受講したものの、実際の業務でうまく扱えない」です。

現場ごとにやりたいことは異なって当然ですが、ゼネテックではユーザー自身が独り立ちできるよう心掛けてサポートしています。ソフトの機能だけではなく、「迅速かつしっかり対応してくれる体制をもっているか」、更には「ユーザーの成長を支援する誠意のこもった姿勢があるか」も、ソフト選びの際には重要なポイントとなります。


Mastercam


■ ポイント3「利用ユーザーが多く、バージョンアップを長年続けていること」
発売からの歴史が長いソフトは、競合ソフトと比較をされ続け、淘汰を乗り越えて来たわけですから、「使いやすさ」を判断する上での1つの指標となるわけです。
いまはウィキペディアなどを見ると、リリースされた経緯を見ることができますので、まず調べてみましょう。

Mastercam
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ますたあにゃむ先生

「はじめてCAMを使う人」必見のコーナーです。

Q)そもそもCAMとは何ですか?
A)CAM(キャム)とは、パソコン上でNC工作機械の加工プログラムを作成するソフトウェアです。

Q)どうしてCAMが必要ですか?
A)加工プログラムは作業者が工作機械に直接入力することもできますが、加工方法や形状が複雑な場合はとても時間がかかります。そこで、パソコン上でプログラムを作り、工作機械に転送して加工するためのツールとして「CAM」が誕生しました。

Q)たまにCAD/CAMの表記を見ますが、それは何ですか?
A)CADとCAMの両方の機能をあわせ持つシステムです。 設計からNCデータの作成までをすべて同じシステム内で行うことができます。また、取引先から支給されたCADデータを読み込んだ後、加工する内容にあわせて形状を編集するといった作業も可能です。現在市場にあるCAMソフトの多くはいわゆるCAD/CAMの構成となっています。

Q)CAMの種類について教えてください。
A)CAMを大きく分けると、加工条件の細かい設定はできないものの比較的すぐに使える全自動型のCAMと、コダワリの加工条件を細かく設定できる汎用型のCAMの2種類があります。

 



 

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ますたあにゃむ先生

ますたあにゃむ先生

 




1980年代コンピュータシステムエンジニアでメインフレームからPCまで、中央銀行からカーナビのシステムなどの開発に従事。1990年代初頭にMastercamと巡り合い、おそらく日本で最初にMastercamを稼働させたひとり。
その後、Mastercamの歴史と共に歩む。百均のスプーン金型から自動車、航空機、医療機器に至るまで、ありとあらゆる製造業の「猫の手」として活躍。
お客様のニーズを具体化、問題の解決、ソリューションの提供、PCネットワークの相談など、その肉球から繰り広げられるネコパンチは幅広い「癒し力」をもつ。


 

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