㈱NCネットワーク スマートファクトリー事業部
顧問 村山省己
本稿では、工場にとっての生産性とは?という疑問に答えながら、
自動化を計画・推進するにあたって、経営者、実行管理者がやっておくべき事を解説していきます。
「生産性」って何?
「製品」を生み出すのにどれだけの「投資」を行ったかを、数字で表すと生産性になります。
よく「生産性のある議論をしよう」という使われ方もする言葉ですが、概念としては、全く別物です。
工場や製造ラインにおける生産性の算出方法
製品の付加価値を軸に評価するとわかりやすいです。
付加価値を生み出すためにどれだけの費用を使ったかを計算することで算出できます。
下の図を見てください。
付加価値生産性を上げる方法
売り上げを増やすか、材料費を下げると付加価値生産性は上がります。
一方で、生産工場では、時間単位での生産数を増やすか労務費、償却費や経費を下げる努力が必要です。
労務費を下げるには、少ない人員で生産する。・・・省人化すなわち自動化です。
償却費については設備投資額を下げる。経費は、光熱・ガス・水・油など工場で生産するための費用削減です。
一度、自工場の生産性を計算してみてください。現状の付加価値生産性を知ることが自動化の出発点となります。
自動化の落とし穴
ロボットをはじめとした自動化機械は労務費低減に期待できますが、導入を検討する前にやるべき事があります。
これをやっておかないと、労務費は減らずに償却費だけが増える、という落とし穴に陥ります。
次回は自動化を検討する前に、やっておくべきことをお話しします。