特集:鋳造・ダイカスト

株式会社サトキン

株式会社サトキン

株式会社サトキンは、昭和21年に創業し、現在4代目となる大塚康幸社長が率いる。群馬県高崎市でアルミ合金・銅合金の砂型鋳造を試作から量産まで行い、熱処理、加工、塗装と一貫生産できる企業だ。鋳造は手先の技術と想像力が必要な世界だ。手込めひとつとっても、指先の感覚や段取りがとても重要である。サトキンは職人を置かず、誰もがどの作業もこなせるよう、定期的に部署ローテーションを行っている。「前後の工程を経験することによって、お互いに自分の作業品質が後工程に影響を及ぼすことに気付けば、自分の部署に戻った後、次工程を意識して一つひとつの作業が変わってくる」と大塚社長は言う。

昨年、社員の基本給を10%以上ベースアップした。これは人材確保と新規採用者のことを考えた決断であった。また、人材採用では、十数年前から積極的に海外からの技能実習生を受け入れ、今では30名中10名の実習生と特定技能者を有し、日本人社員とも同格で、全員がコミュニケーションを図り、気持ちよく働けるように共存共栄を社是としている。サトキンのポリシー“IDA(Imagine,Decide and Act)”は、想像(考えて、決断(意思決定)そして行動(実施)することである。「踏み留まることなく、失敗してもいいから行動する。考えているだけでは何も始まらない。伝わらない。人の生きる道は、多くのことを経験し、学び得て、個の想像力を高めていくこと。それが世の中への貢献である」と大塚社長は力説する。

サトキンは、過去に倒産も経験した。その後も、何度かの経営危機があったが、その度に経営を見直し、経費の削減、仕損費の削減、生産の効率化、お客様のニーズとは何かを見直し、立て直しをしてきた。不具合品への対策は社長自ら現場へ足を運び、誠心誠意取り組むことでお客様との信頼関係を構築するよう努めた。そして、より信頼を得るために同業他社はやらないことへの挑戦を心がけ、展示会やWEBを通じての顧客開拓にも余念がない。

日本製造業は、各社のノウハウと経験の蓄積が最大の強みである。後継者不足の中どう引き継いでいくのか、自社のノウハウで何を創りだせるのか、考えなければならない。「日本でものづくりを続けていく必要があります。鋳造の現場でも3D造型、プリンターが発達して、マンパワーによる鋳造現場はいずれ減っていくと想像できます。目の前のことをこなしながらお客様のニーズに応えることが、生き残ることに繋がっていくと思います」と、鋳物の技術を引き継ぐ姿勢を貫いていく。

株式会社サトキン

住所

〒370-2124
群馬県高崎市吉井町塩309-8

TEL

027-320-3655

FAX

027-320-3656

URL

https://www.satokin.co.jp/

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