特集:鋳造・ダイカスト

東洋機械金属株式会社

東洋機械金属株式会社

「創業以来、『お客さまを大切にし、お客さまとともに発展したい』という想いを胸に、我々のものづくりは成り立っています。」東洋機械金属株式会社の代表取締役社長、田畑禎章氏は語る。「当社が掲げる『Customers' Value Up(お客さまの価値向上をめざす)』という言葉には、お客様の要望に合わせたカスタマイズやタイミングで機械を提供し、そしてTOYOの“すべてのお客様達”の価値向上を目指す、という意味を込めています」

東洋機械金属株式会社は、1925年に紡績機械メーカーとして創業。1950年代以降、射出成型機やダイカストマシンの生産を開始し、主力事業として取り組む。2023年3月期売上高は、352億円に上る。ダイカストマシンの売上高は73億円で、うち海外売上高比率が約70%である。特に、弊社主力機種であるダイカストマシン『BD-EX Series 1000トン』を含め、日本製ダイカストマシンとして世界的な台数シェア率は約60%に達する。利用国は主に中国、韓国、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア、メキシコなど広く普及している。

近年、ダイカスト業界では市場に変化が訪れている。電気自動車(EV)の需要増加により、エンジンやミッションケースなど内燃機関部品の需要が減少。代わりにモーターやバッテリーケースなどの需要が増加している。

この変化に合わせて成長してきたのが、電動サーボシステムを搭載した環境対応型ダイカストマシン『D s-E XSeries』だ。加速度を応用した独自の新機構の開発によって、油圧式ダイカストマシンを一部電動化。従来の設備よりも小型のダイカストマシンによる生産(ダウンサイジング)が可能となり、他社ダイカストマシンと比べて高いコストメリットを出すことができる。

また、当社が重要視するのは、お客様の要望に基づいたカスタマイズだ。このサービスを充実させる要因の一つが、内製率の高さにある。当社では、機械制御基板から実装までを一貫して自社内で生産することで、運用後のメンテナンスや鋳造トラブルの原因解明、改善提案を迅速かつ柔軟に行うことができる。また、国内外にエンジニアを配置することで、地域を問わない適格なサポート体制を構築した。他にもエンドユーザーに向けたセミナーや講演等を開催する。

今後に向けて、顧客ニーズに応えながら大型ダイカストマシンの製作を進める方針だ。特にEV化や軽量化に向けた自動車関連の需要にあわせて、機械の増産やエンジニアリング力を上げる事が課題となっている。田畑社長は「お客さまと共に発展し続けるため、常にお客さまの要望に耳を傾け、技術の向上と製品の開発に取り組んでいく」と述べ、前向きな姿勢を示した。東洋機械金属株式会社は、これからも顧客ニーズに合わせた革新的な製品の提供を通じ、ダイカスト業界での存在感を高めていく。

東洋機械金属株式会社

住所

〒674-0091
兵庫県明石市二見町福里523-1

TEL

078-942-2345(代表)

FAX

078-943-7275

URL

http://www.toyo-mm.co.jp/

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