挑戦する人
1973年、大阪府生まれ。関西学院大学文学部史学科東洋史学専攻。修士課程を終了後、中国広東省東莞市にある成形メーカーで2年を過ごす。帰国後入社。主に海外工場の拡張に尽力し、2013年、代表取締役社長に就任。
大学院までは、大好きな中国古代史に没頭した。「中国に語学留学したいと言ったら、もうそろそろええやろと言われて」。心残りはあったが、家業である樹脂成形の修行に本腰を入れることになった。
最初の就職先は中国広東省東莞市にある日系の成形メーカーだった。春秋戦国時代の古代史研究から、1998年の中国大陸へ。中国語は話せたものの、共に働く中国人スタッフは方言を話し、ワーカーはほとんど読み書きもできない。そして、毎日何らかの事件が起こる。しかし、半年経った頃から中国人スタッフとの意思疎通もスムーズになり、海外工場の管理に関する全般的な経験を積んだ。
現在、大阪本社は、宮崎、ホーチミン、ハノイの各工場に対するマザー機能を持ち、試作・量産・次世代技術の研究開発を進めている。大手メーカーや大学との共同研究もあり、カーボン長繊維入り樹脂に適した射出成形技術や金型、成形機の研究などを積極的に進め、自動車等でこれまで以上に広範囲で使える軽い素材開発や、加工技術の向上を目指す。車体が軽くなって燃費がよくなれば、地球環境全体に貢献することができるからだ。
変わらぬ探究心をもち、海外のエネルギーを積極的に吸収しつづける奥野社長は、「ぜひ、若い人にどんどん参加してほしいです。海外で働きたい日本の若者も大歓迎!」と、目を輝かせた。
1300トンの成形機を有すハノイ工場
所在地 |
〒591-8046 大阪府堺市北区東三国ケ丘町5丁1番10号 |
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TEL |
072-252-1023 |
FAX |
072-253-7332 |
設立 |
1939年11月 |
従業員数 |
25名 |
事業内容 |
•自動車部品(硬化性樹脂プーリー) |
自動車、重電機器、電気電子部品向け精密小物の射出成形部品を得意とし、硬化性・可塑性樹脂の両方に対応する成形加工メーカー。
国内では大阪、宮崎、海外ではベトナムのハノイとホーチミンに拠点をもつ。最近では、竹繊維や紙の射出成形、長繊維入り熱硬化性樹脂の研究など、今までの常識にとらわれない仕様や素材に 積極的に取り組んでいる。