> 現在ＰＰ・ＰＳを押出成形しておりますが。炭化対策として
> ホッパーより窒素充填しておりますが、製品に炭化による黒
> 点が発生してしまいます。

PSは最も加熱炭化、黒点化しやすい。ベンゼン環に由来するといわれている。できるだけ熱履歴、温度、時間を少なくする。が、デッドスペース、繫ぎ目で停滞しているので、ある稼動時間が限界となる。例えば、PP系とPS系のパージ剤が市販されているが、そのパージ剤でスクリュー、シリンダーをクリーニングした後、次の成形加工のため高温にすると、黒点が発生するのはPS系だけです。シリンダーの内壁にコーティングされ滞留熱履歴をうけ、炭化して脆くなって、黒点となって押出されてくる。ナイロンは100℃以上で空気酸化、黄変しやすいのいで、窒素パージして純白を保つようにすることがあります。

炭化とは・・・有機物を無酸素状態で熱すると、高温になるに
　　　　　　　したがい分子の結合が切れてタンパク質などの
　　　　　　　有機成分はガスになって放出されます。高温状
　　　　　　　態を維持すると有機成分はほとんどなくなり、
　　　　　　　炭素成分だけが最後に残ります。無酸素中で物
　　　　　　　質を熱して分解する方法を「熱分解」といいます。
　　　　　　　炭素成分が残ることから熱分解のことを「炭化」
　　　　　　　と称します。
と、ネットで検索すると出ました。まあ、そのとおりだねって感じで
常識的なことが書かれてます。いわゆる樹脂の熱劣化に相当するんですかね。
そこで、あなたが実施されている対策は窒素充填（置換）ですよね。
窒素置換＝空気中の酸素を排除ですよね。これは、酸化劣化を防止
する為に行っているのですよね。
酸化とは・・・物質が酸素と化合して酸化物を作る化学変化
そう、炭化物とは別のものを防止しているのです。1部、この酸化が引き金で
炭化物が発生している場合もあるでしょうけど。

とまあ、ごちゃごちゃ書きましたが、押出の場合、炭化物とは切っても
切れない関係です。皆さん苦労してると思いますよ。上記の方がおっしゃる
とおり、滞留部分がある限り完全に防ぐのは無理じゃないでしょうか。
パージ材もいろいろとありますしね。
加熱ヒーター温度１００℃というのはよくわかりません。ホッパードライヤー
の温度のことでしょうか。PPもホッパードライヤー使うんですか。それとも
ストップ時のシリンダー温度ですか。ストップ時も温度を完全に下げない
方が良いといったことは聞いたことがありますが。
長いのでここで止めます。

> 皆様のお知恵をお貸しください。
> 現在ＰＰ・ＰＳを押出成形しておりますが。炭化対策として
> ホッパーより窒素充填しておりますが、製品に炭化による黒
> 点が発生してしまいます。
>
> 　窒素充填しても炭化することはあるのでしょうか？その際
> のメカニズムをご存知であれば、ご教授願いたく存じます。
> また、窒素充填と加熱ヒーター温度を１００℃に設定する必
> 要があるとご記載されておりましたが、その理由は何故でし
> ょうか。
> 　何卒ご教授願いますようお願い申しあげます

スクリューやシリンダの滞留部の樹脂がどうしても加熱されて炭化し、
炭化物としてあるとき出てしまうのではないでしょうか。やはりこまめに
分解清掃することが確実と思います。最近機能剤を充填したパージ剤があります。
それを停止時に充填して漬け置きパージすることで、液体が染み出て炭化物を除去
するパージ剤があります。かなり効果があるみたいです。どうしても止められない
なら短時間に強制冷却しても効果あるそうです。試してみてはいかがですか。
下記のところで扱ってます。
http://www.gsi.co.jp/seihin/hightech/allesklar.html
そのまま流せるので、ダイや、ギアポンプも清掃できます。