No.59200 導電性ポリマーの熱伝導率について
2005-01-30 14:36 投稿者: klimt リンク:
削除キー (?)
一般的なポリマーは熱伝導率が低く逆に断熱材に使用されていますが,導電性ポリマーは電子熱伝導により熱伝導率が向上するものなのでしょうか?
No.59286 Re: 5005 導電性ポリマーの熱伝導率について
2005-02-03 13:20 投稿者: 虫 リンク:
ご推察の通り、(言葉足りなく申し訳ありません。) ----------------- すなわち導電性ポリマーのキャリアの数が金属のキャリアよりかなり少ない→導電性ポリマーと金属の導電率の差が10の8乗(?)ぐらいも違う。 ゆえに導電性ポリマーはその他ポリマーよりも熱伝導率が僅かであるが高いが,ほとんど一緒とみなしてもいいぐらいしか違わないという事になるという意味だったんでしょうか? ----------------- と、考えました。(数値は意識しませんでしたから、”感じた”の方が正しいですね。) 最初のレスでは、「良」と言う表現に引っかかり「良ではない」と言ってしまってますが、幾らかの向上はあるのでしょうね。 Wiedeman-Franzの法則の件ですが、興味ある測定結果ですね。 法則自体が、金属結合した物質(金属)にのみ適用され、複合系やポリマーでは適用されないのでしょうか?
No.59272 Re: 5005 導電性ポリマーの熱伝導率について
2005-02-02 23:49 投稿者: klimt リンク:
虫様,またまたご返答ありがとうございました。 当方がゆっている導電性ポリマーとはケミカルドーピングしているものを前提としていました。 金属の導電性&熱伝導性に関して少し勉強したところ, ・キャリアとは電気伝導を担う電子または正孔である。 ・金属中ではキャリアが熱も電気も伝えることができる。 とありました。 このとが導電性ポリマーでも適用できると仮定しますと,導電性ポリマー(ドーピング品)はその他ポリマーと総電子数は同じぐらいだが,キャリア=正孔の数が多い →導電性が良い&熱伝導性も良いとなりますけど。 虫様の一回目のご返答と違うことになりますが・・・ これは絶縁体と導電体の導電率の差が10の22乗ぐらいとスケールが大きいのに対して,低熱伝導体と高熱伝導体の熱伝導率の差が10の5乗ぐらいとスケールが小さい。 すなわち導電性ポリマーのキャリアの数が金属のキャリアよりかなり少ない→導電性ポリマーと金属の導電率の差が10の8乗(?)ぐらいも違う。 ゆえに導電性ポリマーはその他ポリマーよりも熱伝導率が僅かであるが高いが,ほとんど一緒とみなしてもいいぐらいしか違わないという事になるという意味だったんでしょうか? あとWiedeman-Franzの法則:導電性が良い→熱伝導性が良いといえるの件ですが,本日,ケッチェンブラック/樹脂コンポジットを作製し熱伝導と電気伝導性を計測してみたところ,体積低効率は10の16乗から10の0乗ぐらいまで下がり(かんり導電性が向上)ましたが,熱伝導率は0.35W/mKからほとんどかわりませんでした。これはWiedeman-Franzの法則を無視できるものといえるかもしれませんね。導電性機構が樹脂中に分散しているケッチェンブラック間のトンネル効果による電子の移動の場合だからでしょうか・・・
No.59256 Re: 5005 導電性ポリマーの熱伝導率について
2005-02-02 12:34 投稿者: 虫 リンク:
> 一般的なポリマーは熱伝導率が低く逆に断熱材に使用されていますが,導電性ポリマーは電子熱伝導により熱伝導率が向上するものなのでしょうか? 私も専門外なため、正直あっているかどうか不安でしたが、分かる範囲でお答えしますね。 まず、導電性ポリマーの場合、ポリアセタールのようにπ結合が多いポリマーであっても、そのままでは電気は通りません。 電気を通すためには、ヨウ素などの添加(化学ドーピング)によりπ結合に使われている電子をある程度の間隙で抜き取り「穴」を作る必要があるようです。 これにより、電子の移動が可能できる(穴が移動する)ようになるとの事です。 この”穴”がキャリアです。全てのπ電子がキャリアという訳ではないですね。 従って、全ての電子がキャリアとなる金属とは異なり、キャリア数は導電性ポリマーは極めて少ないのではないでしょうか。 ですから、電子が多い=キャリアが多いという事にはならないようです。 Wiedeman-Franzの法則の件ですが・・・・言われてみればそうですよね。 聞きかじりの話と持論でレスしてみましたが、、、破綻しそうですね^^;
No.59242 Re: 5005 導電性ポリマーの熱伝導率について
2005-02-01 23:13 投稿者: klimt リンク:
虫様ご返答ありがとうございます。 『導電性ポリマー:ポリアセチレンとその他ポリマーの電子数は一緒・・・導電性の高さは、キャリアの量に依存してます。』との事ですが,ここで言うキャリアとは何のことになるのでしょうか? 『ポリアセチレンと普通のポリマーの電子数は一緒』と書いてあるのでキャリアとは電子数ではないことになり,『導電性の高さは、キャリアの量に依存する』ということから導電性ポリマーとその他ポリマーのキャリアの数は違うということになりますよね。 当方,導電性プラスチックに疎く(勉強不足で申し訳ありません),これまで導電性プラスチックのキャリアとは,共役二重結合のパイ電子の事だと思ってました(パイ電子の移動により電気が流れて,パイ電子の移動により熱輸送(電子熱伝導)も起こるのかなぁと(導電性ポリマーはその他ポリマーよりパイ電子の数が多いので)勘違いしてました) 後,熱伝導:良=導電性:良とはならないと知っていましたがが,導電性:良=熱伝導:良とはならないとは初耳でした。 これはWiedeman-Franzの法則[k/s=LT(k=熱伝導率,s=電気伝導率,L=ローレンツ数,T=絶対温度)]を無視できる物質が存在するということでしょうか?
No.59234 Re: 5005 導電性ポリマーの熱伝導率について
2005-02-01 15:35 投稿者: 虫 リンク:
> 一般的なポリマーは熱伝導率が低く逆に断熱材に使用されていますが,導電性ポリマーは電子熱伝導により熱伝導率が向上するものなのでしょうか? 金属の高い熱伝導性の説明として、「電子数が多い→電子熱伝導が大きい→熱伝導率が大きい」と理解しています。 (熱伝導率=格子熱伝導+電子熱伝導) 導電性ポリマーとして”ポリアセチレン”の場合、分子構造的には-C=C-C=C-C=C-だったと思いますから一般的なプラスチック類に比べ電子数が異常に多い訳では無いと思います。 従って、熱伝導は大して差は無いのではないでしょうか。 因みに、導電性の高さは、キャリアの量に依存してますから、導電性良=熱伝達良にはならないと思います。 (間違っていたらごめんなさい)
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