No.42280 プラモデルの謎
2003-03-03 16:13 投稿者: ニッパー小僧 リンク:
削除キー (?)
仕事上の悩みとかでは無いので恐縮なのですが、以前からずっと疑問だったので質問させて下さい。 模型雑誌などのプラモデル製作記事で、常套句として「このキットは古い(発売されてから数十年経っている)ので、部品の各所にキズやヒケが目立つ」と言うのが出てきます。 「部品のキズ(=金型のキズ)」は解かるとして、「金型が古いとヒケ(肉厚部の収縮)が出る」の意味が解りません。 樹脂注入の圧力とかをセーブすると言う事なのでしょうか? 宜しくお願い致します。
No.43709 Re: 2543 プラモデルの謎
2003-05-05 08:45 投稿者: シンサン リンク:
すでに質問日から大分時間がたっており寝てる子を 起した格好になりますが、質問者の方が 真剣に考えてる様子が気になって一筆取りました。 新しい金型と古くなった金型で成型条件が変わるか? といった質問かと思います。すでに皆様から回答いただいてますが ヒケは成型圧力が不足すると発生する場合と 金型の中で十分冷却が行われなかった場合などが 考えられます。後者は新しい金型でも 同じですから前者が原因と仮に考えてみます。 金型が新しい時では、上型(キャビ)と下型(コア)と の密着度が高く、成型の圧力を十分にコントロールする ことができます。しかし金型が使い込まれて古く なって来た時、あちこちに隙間が出てきます。 製品の2度押しやノズルからの鼻ダレ、ゲート寸法の 配分ミスなどによるバリの発生などが原因です。 それらは異物となってキャビティをつぶしてしまい 製品にバリとなって現れます。(商品価値の低下または不良品につながる) ロングランの金型(古くなった)はそれらの過程を 経験したものだと思います。その結果一度バリを出してしまうと 癖になってそこからバリが繰り返し出てしまうために 金型の保護のために少し成型圧力を下げてその発生を防ぐわけです。 その結果、あなたが考えたように製品にヒケが発生する原因になります。 もちろん冷却の温度や時間も関係します。水通し穴の赤錆が冷却能力を落すことも 考えられますが、この際古い金型がテーマですから、 金型の表面の磨耗がひけの原因であると考えてよいでしょう。 ちなみにキャビの凹みを修正しようと 金型を修理に出した場合、キャビティを平面研磨してその凹み分を落します。 しかしプラモデルの場合、例えばゼロ戦の羽のような肉厚の薄いものやピン類 などは程度によって形が形でなくなってしまうことも考えられますので 修理に出せないでそのまま成型を続けることが多いようです。
No.42367 Re: 2543 プラモデルの謎
2003-03-05 18:21 投稿者: ニッパー小僧 リンク:
質問者です。 永年、模型誌を愛読(^^;してきた経験で言うと、ライター諸氏の間では「沢山打たれたプラモ(成形品)は、ヒケが出来て当然」と言う事は「当たり前」で通っている様です。 多分、誰かが言い出した(技術的裏付けの無い)話が、勝手に一人歩きして広まった物なのでしょうね。 稚拙な質問にお付合い頂き、ありがとうございました。
No.42291 Re: 2547、 プラモデルの謎
2003-03-03 21:16 投稿者: とみさん リンク: http://www.wework.co.jp
> 根本的に生産されてから 時間が経った為に劣化したのではないでしょうか? > 金型が古くなったからといって 出来栄えが変るとは考えにくいのですが・・・ > 出来た製品が古いのであれば 根本的な生産上の技術が発展途上だったために > 劣化が起き 傷や引けが起こると思いますよ 同感です。 金型が旧くとも、MG社クラシックシリーズのように、 今でも通用する製品は多いです。 発展途上の製品(樹脂)だったり、日があたるような高温環境で保管されれば、 プラスチックが 経年劣化(エージング?、アニーリング??)して、 変形することはあるでしょう。 デカールの焼け具合で、判断できるのでは? それと、金型のみが、発展途上国に移転されて、 おかしな樹脂が注入されれたものに出くわすこともあります。 Weathering Writer より
No.42285 Re: 2543 プラモデルの謎
2003-03-03 18:24 投稿者: katsu リンク:
根本的に生産されてから時間が経った為に劣化したのではないでしょうか? 金型が古くなったからといって出来栄えが変るとは考えにくいのですが・・・ 出来た製品が古いのであれば根本的な生産上の技術が発展途上だったために 劣化が起き傷や引けが起こると思いますよ
No.42284 Re: 2543 プラモデルの謎
2003-03-03 17:49 投稿者: ニッパー小僧 リンク:
とみさん> 早速のご回答ありがとうございます。 私もパテとは長い付合いになります。(^^; ですが、「金型が古いとヒケる(逆に言うと「出来立ての金型ならヒケない」)」の記述が事実なのかとの疑問は消えません。 単に模型誌ライター(「樹脂成形に詳しい人」と言う訳でも無いですよね?)の中だけで伝えられる伝説(笑)なのでしょうか?
No.42282 Re: 2543 プラモデルの謎
2003-03-03 16:41 投稿者: とみさん リンク: http://www.wework.co.jp
>「金型が古いとヒケ(肉厚部の収縮)が出る」の意味が解りません。 > 樹脂注入の圧力とかをセーブすると言う事なのでしょうか? 樹脂が金型内で、冷却硬化する際、体積収縮を伴います。 旧い金型に限らず、樹脂注入穴(ランナーとして残る)の設計が悪い、 注入圧力が不適、樹脂成分の特性が悪い・・・などがあると、 未硬化の部分に、全体の体積収縮の影響が出てしまって、凹みや空洞が できてしまいます。これを ヒケ といいます。 硬化歪が残っていれは、反り・曲がり になります。 最近の金型・樹脂・成形方法では、こうした問題をコンピューターで 解析しており、トラブルを回避しているはずです。 旧いプラモでも、 凹んだ部分をパテで埋めたり、合わせ目をしばって接着する、 裏からカットを入れて、反りを分散させる、とかの組み立てのテクニックで カバーするなど、これらも 趣味の範囲では? 蛇足ですが、 「ウェザリング」という用語は、プラモ業界では、 ホンモノらしく見せるため、意識的に「汚す」とかの意味があるようですが、 ポリマー屋では、「ウェザリング=耐候性」という 訳もあります。
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