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管理人:mail

No.84775 相当塑性ひずみって

2012-09-14 14:59 投稿者: かとちゃん リンク:

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久しぶりに投稿します。
前々より”相当”という文言に振り回されている小生ですが、
「対数ひずみ」=「相当塑性ひずみ」
という上記の認識でよかったのでしょうか?

No.84968 Re: Re: Re: 相当塑性ひずみって

2012-11-01 12:26 投稿者: かとちゃん リンク:

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ご回答ありがとうございます。

ご返事が遅くなり大変失礼致しました。

詳細な説明、非常に勉強になりました。



> > 「対数ひずみ」=「相当塑性ひずみ」
> > という上記の認識でよかったのでしょうか?
>
> ちょっと表現が変です。
> 「対数ひずみ」というのは、ひずみの定義方法です。
> これに対して「相当塑性ひずみ」というのは、ひずみの塑性成分の一種だからです。
> ひずみには弾性成分もあって、これも「対数ひずみ」で定義できますので、上の表現が変なことはおわかりでしょう?
>
> 多分、おっしゃりたいことは、
>
> A.「相当塑性ひずみ」は「対数ひずみ」で定義されるもの
>
> というのが正しいか?ということではありませんか?
> もしそうだとすると、以下回答です。
>
> まず、正しい表現は次のとおりです。
>
> B.「相当塑性ひずみ」は「真ひずみ」で定義されるもの
>
> ここでもし、「真ひずみ」=「対数ひずみ」が成り立つなら、Aも成り立ちますが、これが成り立つのは、次の場合だけです。
>
> C.「一軸の問題で、座標回転のない場合の垂直ひずみ」
>
> 一般に大変形問題や大規模塑性問題では、変形が進むに連れて、局所的に大きな回転が生じることが多いので、このような単純な話にはなりません。
>
> 以上から、Aが成り立つのは、Cが成り立つ場合だけ、ということになり、一般にはAは正しくありません。
>
> --------------------
> この質問に対する回答は以上ですが、
> > 「対数ひずみ」=「相当塑性ひずみ」
> という表現から、気になっていた過去の記事を思い出しました。
>
> それは、
> No.84041 Re: Re: 真応力・真ひずみについて_皆さまへ
> の中にある、次の部分です。
>
> > 真応力とはまさに応力の定義通りに測った応力のことで、材料
> > 試験の最大荷重をそのときの断面積で割ったものに限るもので
> > はありません。材料の降伏を論ずるときは降伏応力、破壊を論
> > ずるときは破壊応力と表現すべきです。もちろんどちらも真応力。
>
> ここに、本質問の
> > 「対数ひずみ」=「相当塑性ひずみ」
> と同じ論法の表現、
>
> D.「真応力」=「降伏応力」、「真応力」=「破壊応力」
>
> があって、「真応力」が表す強度の基準値によって色々な呼び方をされるような表現がなされていますが、これは正しくありません。
> 正しくは、次のとおりです。
>
> E.「降伏応力」は、"本来は"(「公称応力」ではなく)「真応力」で定義されるもの
> (「破壊応力」という(その前に何もつかない4文字だけの)技術用語は、少なくとも機械系には存在しない)
>
> しかし、引張試験での「降伏応力」は、実際には「公称応力」で定義されています。
> 金属ではその差は有効数字3桁に影響しませんが、プラスチックですとやや問題になります。
>
> また、「降伏応力」が「真応力」で定義されるべきものとすれば、これよりも変形の大きい状態での「引張強さ」も「真応力」で定義されるべきものなのですが、これも実際には「公称応力」で定義されています。
> 弾塑性解析の際には、これらの定義の違いを考慮する必要があります。
>
> なお、真応力の定義は「最大荷重をその時の断面積で割ったもの」ではないのですが、これは多分単純ミスでしょうね。
>

No.84804 Re: Re: 相当塑性ひずみって

2012-09-22 22:10 投稿者: TBD リンク:

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> 「対数ひずみ」=「相当塑性ひずみ」
> という上記の認識でよかったのでしょうか?

ちょっと表現が変です。
「対数ひずみ」というのは、ひずみの定義方法です。
これに対して「相当塑性ひずみ」というのは、ひずみの塑性成分の一種だからです。
ひずみには弾性成分もあって、これも「対数ひずみ」で定義できますので、上の表現が変なことはおわかりでしょう?

多分、おっしゃりたいことは、

A.「相当塑性ひずみ」は「対数ひずみ」で定義されるもの

というのが正しいか?ということではありませんか?
もしそうだとすると、以下回答です。

まず、正しい表現は次のとおりです。

B.「相当塑性ひずみ」は「真ひずみ」で定義されるもの

ここでもし、「真ひずみ」=「対数ひずみ」が成り立つなら、Aも成り立ちますが、これが成り立つのは、次の場合だけです。

C.「一軸の問題で、座標回転のない場合の垂直ひずみ」

一般に大変形問題や大規模塑性問題では、変形が進むに連れて、局所的に大きな回転が生じることが多いので、このような単純な話にはなりません。

以上から、Aが成り立つのは、Cが成り立つ場合だけ、ということになり、一般にはAは正しくありません。

--------------------
この質問に対する回答は以上ですが、
> 「対数ひずみ」=「相当塑性ひずみ」
という表現から、気になっていた過去の記事を思い出しました。

それは、
No.84041 Re: Re: 真応力・真ひずみについて_皆さまへ
の中にある、次の部分です。

> 真応力とはまさに応力の定義通りに測った応力のことで、材料
> 試験の最大荷重をそのときの断面積で割ったものに限るもので
> はありません。材料の降伏を論ずるときは降伏応力、破壊を論
> ずるときは破壊応力と表現すべきです。もちろんどちらも真応力。

ここに、本質問の
> 「対数ひずみ」=「相当塑性ひずみ」
と同じ論法の表現、

D.「真応力」=「降伏応力」、「真応力」=「破壊応力」

があって、「真応力」が表す強度の基準値によって色々な呼び方をされるような表現がなされていますが、これは正しくありません。
正しくは、次のとおりです。

E.「降伏応力」は、"本来は"(「公称応力」ではなく)「真応力」で定義されるもの
(「破壊応力」という(その前に何もつかない4文字だけの)技術用語は、少なくとも機械系には存在しない)

しかし、引張試験での「降伏応力」は、実際には「公称応力」で定義されています。
金属ではその差は有効数字3桁に影響しませんが、プラスチックですとやや問題になります。

また、「降伏応力」が「真応力」で定義されるべきものとすれば、これよりも変形の大きい状態での「引張強さ」も「真応力」で定義されるべきものなのですが、これも実際には「公称応力」で定義されています。
弾塑性解析の際には、これらの定義の違いを考慮する必要があります。

なお、真応力の定義は「最大荷重をその時の断面積で割ったもの」ではないのですが、これは多分単純ミスでしょうね。

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