> 両端が拘束されていない場合は「一般化平面歪み」でモデリング
by golfさん
平面応力は、応力が2次元的。σz=τyz=τzx=0でεzは生じます。
平面ひずみは、歪が2次元的。εz=γyz=γzx=0でσzは生じますね。
対して一般化平面歪は、εzがゼロでなく断面内で一定。σzもゼロでなく断面内で釣り合います。
下記のような正方形断面の構造がXY面内で荷重を受ける場合。
Y
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---X
「平面応力」が想定するのは薄い板で、Z方向は変形する。
XY面内の歪み具合に応じて場所によってεz(板厚)は変化するので、断面は平面でなくなります。
Y
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--------Z
「平面歪」ではZ方向変形を拘束しますので、当然、断面は平面のまま。
一方、「一般化平面歪」は、断面(例えばA,B,C)は平面を保持したままでZ方向に変形します。
平面を保持している、ということは断面でεz=一定となります。
いわば「伸び縮みする金太郎飴」のようなもの。
Y
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A---B---C--Z
例えば、ボイラーチューブ(円管)の熱変形・熱応力を2次元で解こうとすると、
・平面応力はパイプを薄くスライスしたようなもので断面の温度分布によって厚みも変化するという
現実とはかけ離れた挙動。Z方向拘束が緩いため熱応力は小さい。
・平面歪では両端(A-C)をZ方向拘束していますので、べらぼうな熱応力が発生。
・一般化平面歪では、これらの中間的な値となります。
Z方向の自律的つりあいによりσzは断面内で∫σz=0.
一般化平面歪要素がサポートされていない場合は、3次元でZ方向に1層だけモデル化して
端面C上を「平面保持」、即ち、多点拘束機能を使って面上の節点のUzを一定にします。
Y
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-C--Z
検索していると、こんな教材も見つかりました。本件とは関係がありませんが参考になります。
http://www.fml.t.u-tokyo.ac.jp/~izumi/easy/FEM_knowhow2.pdf
http://www.fml.t.u-tokyo.ac.jp/~izumi/easy/example/plain.pdf