> 実験計画法の直交表の意味(特徴・利点)を理解したいのですが、どなたか
> ご説明いただけないでしょうか
> CAEをより効率的に活用する上で実験計画法を勉強していますが、直交表を
> 使用する意味がもうひとつピンときません
by oyoyoさん
直交表と言えばburningさんですが、私がうろ覚えの範囲(1年ほど離れてます)では、
利点は、少ないケース数で各因子の影響度、最適な組み合わせを見いだすことが出来る
ということだと思います。
例えば、パラメータが4つ(A,B,C,D)あって、それぞれ3段階に変化するとすると
単純に考えると組み合わせは、3×3×3×3=81ケースの計算をすることになります。
が、下記のL9直交表を用いると9ケースで済んでしまう。ということです。
=A,B,C,D
1:1,1,1,1
2:1,2,2,2
3:1,3,3,3
4:2,1,2,3
5:2,2,3,1
6:2,3,1,2
7:3,1,3,2
8:3,2,1,3
9:3,3,2,1
この表の見方は、各パラメータの値を
ケース1は、A=A1、B=B1、C=C1、D=D1
ケース2は、A=A1、B=B2、C=C2、D=D2
::::
ケース9は、A=A3、B=B3、C=C2、D=D1
の条件で実験(計算)することを示しています。
ここで、添え字(1~3)を「水準」と呼びます。
この表にはいくつかの特徴があって
1)各パラメータについて、各水準の出現回数は均等。
例えば、Aについて言えば、A1、A2、A3はそれぞれ3回ずつ。B、C、Dも同様。
2)各パラメータのある水準について、これと組み合わす他のパラメータの各水準の
出現回数は均等。こりゃ分かりにくいですね。
例えば、A=A1となるのは、ケース1~3ですが、この中でB1~3、C1~3、D1~3は
何れも1回ずつ使われています。
A=A2となる、ケース4~6、A=A3となるケース7~9でも同じく1回ずつ。
じゃあ、Bはどうかというと、B=B1となるケース1,4,7で見ると
A1~3、C1~3、D1~3の出現回数は1回ずつなんです。
他にも、L18、L36とかいろんな直交表がありますが、この性質は皆同じ。
これは何を意味するかというと、ケース1~3の結果、ケース4~6、ケース7~9
の結果をそれぞれ平均してYA1、YA2、YA3とすると、2)の性質により、YA1、YA2、YA3
の中にはB、C、Dの影響は均等に入っているので、YA1、YA2、YA3を比較することでAの
影響度が分かり、またBestなAの水準が分かります
同様に、B、C、Dのbestも分かります。で、組み合わせるとBestなA,B,C,Dの組み合わせが分かる。
ただ、これは各パラメータの相互作用がなく独立で考えれる場合の話です。
交互作用と言いますが、その場合はもう一段深い直交表の使い方になります。
というより自信が無くなってきました(笑)