ヨーロッパの奴隷になりたくない
　この時代でもいきなり大勢の意見が一致したはずが無い。
　ごく少数だったろう、世界の知識と状態を知れば知るほど民族と国家の
　独立の難しいことを。どうにも出来ぬとあきらめた者、一矢報いて滅びる
　という者、出来るならと豊かな個人を目指す者、八つ当たりする者。
　バラバラの多くの人がいただろうーーー。
　それでも心の共感が国家建設へと多くの人を向かわせた。
　日露戦争という民族と国家の重大困難を乗り切る程の国家を作り出した。
　インテリの知識、他国の思想、他国の軍事力、資金、完成した官僚組織。
　等ではない、共感が心通力を生み出し、これ程の困難な事態を回転へと
　導いたーーー。
　勝ったのではない、乗り切ったのだ。

自立した国になりたい
　１０年２０年の時間を持てた指導者たちは民族と国家の未来の為にと
　教育を施し、国家建設を進めた。時はたち優秀で自信を持った人々が
　指導層の大部分を占めることとなる。　この中に自分より劣る人の
　考えかた、知識、努力、経験、決断、心等を馬鹿にして、無視する者が
　多くなる。　人は簡単に傲慢となる、豊かで広い知識と優秀な知能が
　有ればなおさら簡単に。
　指導層が知識と知能だけを物差しとして判断し、重大な事項を決断
　すれば、道を誤る。
　先人の労苦と心を無視して忘れ去り、自分たちの知識と知能を持って
　すれば、自立した国家をも短時日で簡単に作れるという傲慢。
　これが国家崩壊の結果となったーーー。

生きるだけでなく少しは余裕のあるくらし
　特定の物差しで測られる事が無くなった世の中になり、自分のことは
　自分ですることになった。こうなると何かを望めば努力することにも
　なる。　努力する（ガンバル）が共感を呼び広まる。
　心通力が生まれ困難を越え破滅した国が豊かな経済国家となった。
　そう回転が起きた。

歴史の真実で正しい見方というつもりなど無い。
知らない人々の絶大な労苦、心痛もあったろう、想像するのみ。
なにしろただの金型屋、しかしいーーー、技能者、職人の歴史記録など
知らない。参考にするにも国家の記録ぐらいしか思いつかない。

まあーーーこんな事を言うのも、２世３世の時代です。
知識と知能に頼りすぎるとちょっと危ないと想った訳ですーーー。