「パイプマナブ」シリーズ
パイプ曲げや製造、ものづくりにおいての基礎知識を初歩から学んでいこうという記事になります。

今回はvol.46【銅ってどうでしょう】です。
平成工業でも数は多くないですが銅管を曲げることがあります、実際どうなんでしょう？
銅の性質とかもろもろについて学んでみよう！

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▶▶▶銅ってどうでしょう▶▶▶

【銅の特徴】
紀元前400 年前のエジプトの古墳などからも出土されている銅、製造業においてもあらゆる場面で見ることができます。
まずは銅自体の性質を確認してみよう。

①柔らかく加工性が高い
メリット：展延性も高く加工がしやすい、容易に鍛造や成形ができる
デメリット：逆に加工時に壊れやすく力加減が必要になる点も見られる

②熱伝導性、導電性が良い
メリット：銀に次ぐ熱伝導性の高さがあり、またコストも銀より優れている
デメリット：変色をしてしまうので使う場所によっては銀メッキをする必要がある

③耐食性に優れる
メリット：空気中で酸化被膜を形成し、表面を守る効果がある
デメリット：上記のように変色しやすいので食器などに使う場合には対処が必要

また銅の表面は抗菌作用があるため、人の手が触れる場所や水回りにも使用されています。
そしてリサイクルがしやすく、低温環境下でも脆化( ぜいか) しないメリットがあります。
上記のように扱いやすく汎用性もありますが、鉄と比べると比重が高く重い点がデメリットです。


【銅合金の種類】
銅は他の性質をもった金属と取り合わせがよく多様な合金が作られています
代表的なものだと真鍮があげられますが他の種類も見てみましょう

▶純銅という銅の純度が99.90% 以上のものがありますがこちらは別記事にて記述をいたします。

■黄銅(真鍮)　→　銅と亜鉛の合金
銅合金の中でもっとも使用量が多く、色味は黄金色をした合金です。
亜鉛の添加量により黄銅は銅よりも硬度が高く強度が増す。
加工や形成が容易で鋳造用としてもよく利用されます。

※亜鉛量が1% ～2％となっているものが雷管用銅
4% から22% のものが丹銅
28% から32% のものが七三黄銅
32% ～ 37% が65/35 黄銅
37% ～ 43% が六四黄銅と呼ばれる。
亜鉛の比率で電気伝導率、沸点、熱伝導率、耐食性、加工性などに影響してきます


■白銅　→　純銅にニッケルを10 ～ 30% 程度含んだもの
銅ニッケル合金の一種でキュプロニッケルとも呼ばれる
ニッケルの割合が多くなると、銀のような美しい金属光沢をもつようになります。
50 円玉、100 円玉などに使われている。その他は熱交換器や食器などにも使用されています。


■青銅　→　銅に錫（すず）を加えた合金
青銅は大気中で少しづつ酸化して、緑青( ろくしょう) が発生することから青銅とよばれている。
融点が低く銅より硬いため、古くから鋳造などで使われており剣や斧で使用されていました。
代表的なものは10 円玉です。りん青銅、アルミニウム青銅なども青銅の一種です。


■高銅合金　→　銅の比率が96% 以上の合金
銅の比率が96% 以上で、白銅や青銅などに属さない銅合金の総称。
ベリリウム銅、チタン銅、ジルコニウム銅、錫入り銅、鉄入り銅、コルソン合金などがこれにあたり
銅本来が持っている高い導電性や熱伝導性を損なわずに強度を高めたものになる。
スマホの部品などにも使われています。


CHECK☞単純に「銅」という状態で使用されることは少ない。
融合性が高く、製造業においては他の金属と混ぜて合金として利用されることが多い。

まとめ：銅の合金だけでもかなりの量があります、研究によってはさらに増えるかも
次回は純銅についてのことを学んでいこうと思います。


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