「パイプマナブ」シリーズ
パイプ曲げや製造、ものづくりにおいての基礎知識を初歩から学んでいこうという記事になります。

今回はvol.54【ロストワックス工法】です。
以前vol.26 にて学んだ「鋳造（ちゅうぞう）」の一種ロストワックス工法について知ろう

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▶▶▶ロストワックスって？▶▶▶

【ロストワックス鋳造】
➡英語で書くと「lost wax casting」ワックス（wax）を失う (lost)という意味を示しており、ロウを使って型を作り出す製法です

「精密鋳造」とも言われており、一般的な鋳造より複雑かつ寸法精度の高い形状を作ることが可能。
ワックス（ろう/ 蝋）を使用し、それを削り出したりなどの成形をして原型を作る工法。
また現在では3DCAD やデザインしたものを、3Dプリンターを用い原型を作ることもあります。

大体の流れは
① ワックスを削って原型を作る
② 原型の周りを鋳砂などで固める
③ ワックスを溶かし空洞を作る
④ 鋳型の空洞に溶けた金属を流し込む
といった感じです


【メリット・デメリット】
精密な鋳造を簡単に作れる一方で、簡易制作なので大量制作に転用できないというデメリットも。
良い所悪いところを確認しましょう

〇メリット
・表面が綺麗で外観部品に利用できる
・さまざまな材質のものが作れる
・寸法精度が高く機械加工のコストを下げることが可能
・ワックスで成形するため複数な形状が作れる

×デメリット
・型が使い捨てのためランニングコストが高い
・原型制作の作業難易度が高い


【製造の工程】※詳しくは添付の画像より確認ください
通常の鋳造と異なる点はワックスでセラミックの型を作ることです、
その後は湯（溶湯）を流しこんだりと鋳造の工程になります

①ワックス成形
金型にワックスを圧入「原型」を作成
ワックスパターンの形状を成形する

②セラミックコーティング
ワックスツリーにセラミックを何層かでコーティング

③脱ろう
高温の圧力蒸気でワックスを溶かします

④鋳型焼成
鋳型を焼成し固めます ※高温のため残ったワックスも焼失する

⑤鋳造
鋳型に溶かした金属を流し込む

⑥切断
金属が凝固したら。鋳型を壊して製品鋳型を取り除き、
ツリー状の製品を切断する

⑦熱処理
熱処理をして組織を安定させます ※この工程をしないところもあります

⑧検査
検査をして、品質を満たしているかをチェックします


CHECK☞
使い捨てのセラミック型を使うので 高融点の金属も鋳造可能、通常の鋳造よりも取り扱える金属の種類が多い。
超合金やステンレスなどの製品まで製作できる

まとめ：
3D プリンタの技術の発展によりロストワックス製法で作り出す製品にも幅が広がったと言えます。
3D プリンタ単体の活用にもつながっているようです


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