「パイプマナブ」シリーズ
パイプ曲げや製造、ものづくりにおいての基礎知識を初歩から学んでいこうという記事になります。

今回はvol.49【アルミを見てみる】です。
アルミのパイプの曲げの以来が今増えています、普段から手にする目にする事も多いアルミですがどういう特徴があるのでしょうか

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▶▶▶アルミを見てみる▶▶▶

【アルミの特徴】
生活するうえで欠かせないほど日常に溶け込んでいるアルミ製品。
アルミホイルや１円玉、ジュースの缶などから車の部品まで幅広く存在します

「ボーキサイト」という鉱物からアルミナという粉を作り、そこから精製されます
軽いため鉄に代わるものとして使用されることも多くなっている。

〇メリット
■ 軽さ ：
水との重さ比重が2.7。鉄は7.8( 銅は8.9)鉄の1/3 程の重さです

■耐食性：
空気中の酸素に反応し厚さ0.2 ミクロン程の酸化膜が生成される

■伝導性：
鉄の三倍程度の電気と熱を通すことができる ※銅には劣る

■強度
アルミ自体は柔いが銅やマグネシウムと合金化→鋼材に匹敵する強度に

■反射性
紫外線/ 赤外線/ 電磁波 まで優れたアルミは約90％以上反射する

■溶けやすい
660 度ほどで融解しリサイクル性も高く環境にやさしい

×デメリット
■柔らかい：
メリットがある反面、強度は鉄やステンレスに比べると低くなる

■熱膨張
熱膨張率が高く加熱や冷却を繰り返す場合、熱疲労により脆くなる

■塩分に弱い
基本的には耐食性に優れているが、塩分が多い電位差には非常に弱い

◇また磁性を持っておらず磁場の影響をうけない、毒性もなく口に入っても比較的安全という特性もある


【アルミ材の種類】
アルミの種類は主に1000 番手系～7000 番手までに分類されます
その中でもよく使われる番号のものをピックアップしてみました。

1000番手 ➊ アルミの純度が99% 以上の純アルミニウム
2000番手 ❷ 銅を含有させ高い強度をもつジュラルミン素材
3000番手 ❸ マンガンを含有させた強度と耐食性をUP
4000番手 ❹ シリコンを含有し耐熱耐性と耐磨耗性を付与
5000番手 ❺ マグネシウム含有耐食性、強度に優れ加工しやすい
6000番手 ❻ シリコンとマグネシウム含有熱を加え硬化可
7000番手 ❼ マグネシウムと亜鉛を含有し硬度も非常に高い

■A1050 ： 純アルミニウム / 1000番手
アルミ材の中でも耐食性が高く、導電性に優れるため電気系統用の材料として用いられる。その反面他のアルミ合金と比べ強度がかなり乏しい

■A2700 ： ジュラルミン/ 2000 番手
強度に優れ、環境によっては鉄鋼に匹敵し切削加工しやすく鍛造にも使用できます。
溶接性には優れておらず耐食性にも劣る、航空機などに使われます

■A5052 ： Al-Mg 系/ 5000 番手
アルミ合金では中くらいの強度で最も多く流通している素材です。
耐食性、溶接性などがよく曲げ加工や切削向きの汎用的な素材と言えます

■A5056 ： Al-Mg 系/ 5000 番手
A5052 と似た性質ですが丸棒として利用される。
平成工業でもこちらの素材を使うことがあります。アルマイト性もよく表面がきれいに仕上がる

■A6063 ： Al-Mg-Si 系/ 6000 番手
熱処理によって高強度化が可能。
金属加工でよく使用され、特に建材などで使われることが多い
アルミサッシの材料として有名な素材です

■A7075 ： 超々ジュラルミン / 7000 番手
加工硬化による高い引っ張り強度と耐圧力性を持ちアルミ合金中最高クラスの強さを誇るがコストが高い
人工衛星、ロケットなどにも使用される素材です


CHECK☞
鉄と比べると軽いなどの明確なメリットがあり
特に昨今の自動車軽量化に際し、鉄と置き換わっているものも多くなってきています。
柔らかい点には注意が必要

まとめ：
パイプとしてはA5052,A5056 が使われることが多いです、覚えておこう。
銅の代わりになることも多いが導電性、導熱性は銅の方が優れている


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