宇宙
自動車(試作)
半導体
金属3Dプリンターによる造形は、複数の工程を経て高精度な製品を生み出します。ここでは、当社の基本的な造形プロセスと、それを支えるソフトウェアの活用について紹介します。
金属3Dプリント造形の基本的な流れ
一般的な金属積層造形(AM)のプロセスは、以下のように進められます。
1. 3Dデータの作成(CADソフトを使用)
2. STLファイルへの変換
3. データのチェックと修正
4. サポート構造の設計
5. 造形機へのデータ転送とスライス処理
6. 造形物の製造
7. 後処理(サポート除去、表面処理など)
特に、STLファイルへの変換からスライス処理までの工程では、造形の精度を左右する重要な要素が多く含まれています。そのため、専門的なソフトウェアを活用し、適切なデータ準備を行うことが不可欠です。
CADデータのインポートとSTLへの変換
3Dプリント用のデータ準備では、CADデータをSTL形式に変換する作業が必要です。Materialise社の「Magics」では、STEPファイルの読み込みに対応し、設計者が作成した3DデータをスムーズにSTLへ変換できるようになっています。また、メッシュ編集だけでなくBREP(Boundary Representation)編集機能も備えており、造形前の形状修正を容易に行うことができます。
このような機能を活用することで、CADソフトでの作業負担を減らし、効率的に造形準備を進めることが可能となります。
金属AMにおける課題 – 熱応力による変形と収縮
金属3Dプリントにおける最大の課題のひとつが、造形中に発生する熱応力による変形や収縮です。造形時にはレーザーによる局所的な加熱と冷却が繰り返されるため、金属内部に大きな応力がかかります。これにより、造形物が歪んだり、収縮が生じることがあります。
サポート構造の設計とその重要性
この熱応力による影響を抑えるために、適切なサポート構造の設計が求められます。サポートは、造形物を基板に固定するだけでなく、熱を逃がす役割も果たします。
ただし、サポートを過剰に配置すると、除去作業が難しくなり、造形物の品質にも影響を及ぼす可能性があります。そのため、サポートの形状や配置を最適化するためのノウハウが重要となります。
JAMPTでの取り組み
当社では、金属3Dプリント造形の精度を向上させるために、シミュレーション技術や自動サポート設計を活用しています。造形失敗の原因の約8割が熱変形に起因するとされており、以下のような問題が発生することがあります。
- サポート不足
- リコーター干渉
- 収縮線/クラック
- 過溶融(熱だまり)
当社では、これらの問題を事前にシミュレーションし、最適な対策を講じることで、造形成功率を向上させています。また、サポート形状の自動最適化によるコスト削減や、除去作業の省力化にも取り組んでいます。
まとめ
金属3Dプリントでは、熱応力による変形や収縮が課題となりますが、適切なサポート設計とデータ準備によって、その影響を最小限に抑えることが可能です。当社では、専門的なソフトウェアを活用し、高品質な造形物を提供できる体制を整えています。金属積層造形をご検討の際は、ぜひご相談ください。
会社名 |
日本積層造形 株式会社 (にほんせきそうぞうけい) |
エミダス会員番号 | 95395 |
---|---|---|---|
国 | 日本 | 住所 |
日本 宮城県 多賀城市八幡 |
電話番号 | 022-290-0630 | FAX番号 | 022-290-0631 |
資本金 | 9,900 万円 | 年間売上高 | |
社員数 | 28人 | 担当者 | 遊佐 俊一 |
コンテンツについて
サービスについて
NCネットワークについて