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ポリフェニレンサルファイド(PPS)は、スーパーエンジニアリングプラスチックの一種であり、優れた耐熱性・耐薬品性・機械的強度を持つ高性能樹脂です。特に、高温環境や厳しい化学条件下でも安定した性能を維持できるため、自動車、電子機器、産業機械などの分野で広く利用されています。PPSは寸法安定性にも優れており、高精度な成形が可能なことから、精密部品にも適しています。
■ PPSの主な特性
1. 耐熱性
PPSは連続使用温度が200〜240℃と高く、耐熱グレードでは250℃以上の環境でも使用可能です。さらに、熱による劣化が少ないため、高温環境下での長期間の使用に適しています。
2. 耐薬品性
酸・アルカリ・有機溶剤などの幅広い化学物質に対して優れた耐性を持ち、化学プラントや電子部品の絶縁材料としても活用されています。
3. 機械的強度
高い剛性と耐摩耗性を持ち、摺動部品や機械部品に適用可能です。また、PPSは耐疲労性にも優れており、繰り返しの負荷がかかる環境でも長寿命を実現します。
4. 寸法安定性
低吸湿性のため、湿度や温度変化による膨張・収縮が少なく、高精度な成形が可能です。そのため、電子機器や精密機械の部品に適しています。
5. 難燃性
PPSは自己消火性を持つため、燃えにくく、難燃性が求められる用途にも適しています。特に、電気・電子部品の安全性向上に貢献します。
■ PPSの主な用途
・自動車産業
エンジン周辺部品、燃料系部品、ギア、バルブ、電装部品などに使用され、高温・高圧環境でも安定した性能を発揮します。
・電子機器
耐熱性・耐薬品性・絶縁性を活かし、コネクタ、スイッチ、基板、絶縁部品などに広く採用されています。
・産業機械
耐摩耗性や耐薬品性が求められる摺動部品やポンプ部品などに使用され、長寿命化に貢献します。
・化学・エネルギー産業
化学プラントの配管、ポンプ、バルブシートなど、耐薬品性が必要な部品に適しています。
・医療機器
寸法安定性や耐薬品性が求められる医療機器の部品にも使用されています。
■ PPSの今後の展望
PPSは、耐熱性・耐薬品性・寸法安定性を兼ね備えた高機能樹脂として、多くの分野で需要が拡大しています。特に、電動車両(EV)や5G通信機器の普及に伴い、電気・電子部品への採用が増加すると見込まれています。一方で、PPSの生産コストやリサイクル技術の向上が課題とされており、今後の技術革新に期待が寄せられています。
■ まとめ
ポリフェニレンサルファイド(PPS)は、耐熱性・耐薬品性・機械的強度に優れたスーパーエンジニアリングプラスチックであり、自動車、電子機器、産業機械などの分野で広く活用されています。特に、寸法安定性や難燃性に優れることから、高精度な成形が求められる部品にも適しており、今後の技術革新によりさらなる活用が期待されています。
【企業情報】
日進工業株式会社
〒447-0844 愛知県碧南市港本町4番地39
TEL:0566-42-1111
FAX:0566-42-1117
HP:https://www.enissin.com/
会社名 |
日進工業 株式会社 (にっしんこうぎょう) |
エミダス会員番号 | 92058 |
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国 | 日本 | 住所 |
日本 愛知県 碧南市 |
電話番号 | ログインをすると表示されます | FAX番号 | ログインをすると表示されます |
資本金 | 9,900 万円 | 年間売上高 | |
社員数 | 300人 | 担当者 | 長田 和徳 |
産業分類 | 輸送機器 |
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