【概要】
産業機械用のSUS304部品では、狭小部に残る微細なバリの除去が不可欠です。特に、細かい加工部分や複雑な形状の部品では、通常の研磨方法では均一な仕上げが難しく、バリが残ることで組み付け精度や耐久性に悪影響を及ぼす可能性があります。また、キズの発生を抑えながら精密なバリ除去を行うことが求められました。そこで、30ℓ遠心バレル機を使用し、強力な遠心力と専用メディアを組み合わせることで、細部まで均一な仕上げを実現しました。

【狭小部のバリ除去とは？】
加工工程で発生するバリは、特に細かい隙間や入り組んだ形状の部分に残りやすく、従来の研磨方法では完全に取り除くことが困難でした。遠心バレル機は、高速回転による遠心力を利用し、細部にまで研磨メディアを行き渡らせることで、手作業では難しい狭小部のバリ除去を可能にします。また、適切な研磨条件を設定することで、部品表面のキズを最小限に抑えながら、精密な仕上げを行うことができます。

【特長】
・遠心バレル機による強力な遠心力で狭小部のバリを確実に除去
・研磨メディアの最適化により、キズを抑えながら仕上げを実施
・SUS304（15×25×10㎜）の複雑形状にも対応
・400個/バッチの大量処理を均一な品質で実現
・バリ除去後の精密仕上げにより、組み付け精度を向上

【使用例】
・産業機械の精密部品
・狭小部にバリが発生しやすいステンレス製部品
・耐久性や摺動性が求められる金属部品

【加工方法】
30ℓ遠心バレル機を使用し、専用の微細メディアを用いて、狭小部まで均一にバリを除去しました。遠心力を活用することで、部品の隙間や奥まった部分にもしっかりと研磨メディアが行き渡り、従来の方法では除去しきれなかった微細なバリも確実に除去しました。また、キズを防ぐために回転速度や研磨時間を調整し、部品同士の過度な接触を抑えながら、滑らかで高品質な仕上がりを実現しました。

【取組み】
狭小部のバリ除去を精密に行うため、研磨メディアの選定や処理条件の最適化を何度も試行しました。特に、キズを防ぎながら確実にバリを除去するために、遠心力の強さや研磨剤の粒度を調整し、最適なバランスを追求しました。その結果、均一な仕上がりと高い品質を両立することができました。

【まとめ】
遠心バレル機を活用した狭小部のバリ除去は、従来の研磨方法では対応が難しい微細なバリも確実に取り除くことができます。さらに、適切な研磨条件の設定により、キズの発生を抑えながら高精度な仕上げを実現できます。精密なバリ除去を必要とする産業機械部品の加工に最適な技術ですので、ぜひご相談ください。

◆企業情報
株式会社早川研磨工業

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