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シリコンウェハの切断や研磨工程では、微細なシリコン粒子を含むスラリー(泥状砥粒)がクーラント中に懸濁します。これを適切に除去しなければ、冷却性能低下、ポンプ・配管の詰まり、表面欠陥の発生など工程トラブルの原因になります。本記事では、スラリーの性質から除去手法、最新動向、豆知識までを幅広く紹介し、遠心分離+精密ろ過方式がシリコン加工現場で有効となる理由を探ります。
【シリコンスラリーの特徴と加工への影響】
シリコンスラリーは、非常に細かい粒径(数十ナノメートルから数マイクロメートル帯も含む)を持ち、比重も比較的高めで、凝集しやすい性質があります。研磨剤やスラリーの中に含まれている化学添加剤の影響で、静電的・化学的な結合を形成しやすく、コロイド挙動を示すこともあります。
このようなスラリーを放置すると次のような問題が起こります
・クーラントの粘度上昇と流動性低下
・冷却・洗浄性能の劣化
・ポンプ・ノズル・配管への沈着・詰まり
・加工中の切削抵抗増大、表面傷やチッピング、歩留まり低下
特に微細粒子が残ると、表面平滑性を求める工程(CMPや最終研磨など)で欠陥発生リスクが高まります。CMP工程において1マイクロメートルを超える粒子が存在するとミクロスクラッチの原因となると報告されています。
また、スラリーにはシリコン粉としての回収価値があるため、除去するだけでなく再資源化を視野に入れる設計が近年注目されています。
【多段分離方式 遠心分離+精密ろ過の組み合わせ】
遠心分離による粗分離
まず初段として、遠心分離機(固体ボウル型、スクロール型など)を用います。高速回転により比重差を活かして重い粒子を外側に引き寄せ、液相と固相を分離します。固体ボウル型遠心分離装置の仕組みは、回転ボウル中でスラリーが投入され、比重差や慣性力で粒子が壁面側に移動し、内部のねじ(スクロール)等で排出される構造です。
この処理で、多くの中〜粗粒子を効率的に除去できます。たとえば、シリコン切断スラリーからシリコン粉を高速遠心で回収する手法が報告されています。
しかし、遠心処理では微細粒子(サブマイクロメートル帯〜数マイクロメートル)が完全に除去できないため、残留成分を精密にろ過する必要があります。
精密ろ過による残留粒子処理
遠心処理後の液相を、膜ろ過(ウルトラフィルター、ナノフィルターなど)や深層ろ過、マイクロろ過などの手法を用いて、残留粒子を除去します。特にCMP用スラリーのような高純度スラリー系では、凝集体やアグロメレート粒子を除くろ過技術が重要です。
この方式のポイントは、フィルターによって有効研磨粒子を残しつつ不純粒子を除去することです。過度なろ過はスラリー性能を損なう恐れがあります。
多段システムのメリット
こうした遠心+ろ過という多段構成を採ることで、次のような効果が得られます
・固形分回収効率の向上
・クーラント清浄度の高水準維持
・ろ過負荷の軽減によるフィルター寿命延長
・製造ライン障害リスクの低減
・回収シリコン粉の再資源化可能性
実際、切断工程スラリーを遠心分離+バッグろ過で処理し、クーラント・砥粒共に再生した報告もあります。また、特許技術では、初段ろ過で25マイクロメートル以下を除去し、続いて0.5マイクロメートル級遠心分離を行う構成が示されています。
【導入効果・事例・最先端トレンド】
導入効果の指標
遠心+ろ過システム導入によって、次のような成果が期待できます
・クーラント交換頻度の削減
・製造不良率(表面欠陥・チッピング)の低下
・歩留まり改善
・設備メンテナンス工数削減
・回収シリコン粉の資源化によるコスト削減
ある半導体工場では遠心処理導入後、スラリー除去量が飛躍的に向上し、クーラント交換回数が大幅に抑制されたとの事例もあります。多くの研究で遠心処理の有効性が認められています。
最先端の技術動向
近年、以下のような技術が注目されています
・表面電位調整+遠心分離:ワイヤソー工程のスラリーからシリコンや炭化ケイ素微粉を選別するため、粒子表面電荷制御を併用した遠心法が提案されています。
・生分解性スラリー・再循環型CMP:環境性を重視し、廃スラリー発生抑制・循環再利用型スラリー技術が研究されています。
・フィルター最適化技術:CMP用スラリー向けに、濾過効率を保ちつつ除去粒子設計を最適化する深層フィルターや多段フィルター技術が進展中です。
豆知識 ろ過・遠心技術小ネタ
・スクリーン・スクロール型遠心機は連続処理に適しており、固体排出口が内蔵された構造で高効率分離が可能。
・フィルタープレスは高圧圧搾によるろ過方式で、残液低減が得意だが連続運転には不向き。
・CMPスラリーのろ過では、除去したい欠陥原因粒子を狙い撃ちする設計(フィルターの選定、プレフィルター併用など)が重要です。
【まとめ】
シリコン加工におけるスラリー除去は、クーラント性能維持と工程品質確保の観点から不可欠な課題です。微細粒子を効率よく取り除くには、遠心分離による一次除去と精密ろ過による残留処理を組み合わせた多段方式が最も実用的です。これにより、クーラント交換頻度低減、歩留まり改善、再資源化によるコスト削減が期待できます。さらに、最新技術や素材設計を取り入れることで、より高効率・環境配慮型のフィルトレーションシステム構築も可能です。シリコン切断・研磨ラインでのトラブル軽減、高品質製品化には、こうした高度なろ過・分離技術の導入が極めて有効といえるでしょう。
◆サンメンテナンス工機の取り組み
有限会社サンメンテナンス工機は、1985年の創業以来、フィルトレーション分野における革新を追求し続けてきました。独自の濾過技術と精密装置開発力を融合させ、廃液・廃油を再利用可能なレベルまで浄化する「ゼロエミッション型濾過システム」を実現。代表的な精密濾過装置「SMK RAPTOR」シリーズは、世界初のWカプラ方式を採用し、1パスで3マイクロメートル以下の微粒子を高速除去します。さらに遠心分離装置「OWL」との組み合わせにより、シリコンスラリーのような高濃度スラッジにも対応し、クーラント液の再生・再利用を可能にします。また、ウルトラファインバブル(UFB)搭載モデルでは、液中に微細な気泡を生成し、冷却性や洗浄性を高めることで工具寿命を延ばし、加工精度を向上。環境保全と生産効率の両立を実現する同社の技術は、半導体・精密機器・工作機械など多様な産業で採用が進んでいます。サンメンテナンス工機は、濾過技術を通じて持続可能な製造現場の未来を支えています。
【企業情報】
有限会社サンメンテナンス工機
所在地:名古屋市緑区鳥澄2丁目103番地
TEL:052-624-8481
FAX:052-624-8509
HP:https://www.smk-web.co.jp/
| 会社名 |
有限会社 サンメンテナンス工機 (さんめんてなんすこうき) |
エミダス会員番号 | 81472 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 愛知県 名古屋市緑区 |
| 電話番号 | ログインをすると表示されます | FAX番号 | 052-624-8509 |
| 資本金 | 8,000 万円 | 年間売上高 | 150,000 万円 |
| 社員数 | 30人 | 担当者 | 深井 彰浩 |
| 産業分類 | 治工具 / 工作機械 / 産業用機械 | ||
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