建設機械部品
建設機械の中でも特にホイールローダーは、運転席周りに数多くの制御レバーや操作機構が集中しています。限られたスペースの中で複数の部品を確実に支持し、振動や衝撃にも耐えられる構造が求められます。今回は、鉄製のホイールローダー運転席用ベースブラケットを事例に、完品溶接による高精度・短納期・コスト削減の取り組みを紹介します。
【製品概要】
・製品名:ホイールローダーの運転席ベース部品(レバー等の支持ブラケット)
・素材:鉄(スチール)
・板厚:6mm、9mm
・業界:建設機械
・加工方法:レーザー切断・曲げ・ガスシールド溶接・TIG溶接
・寸法:900×600×300mm
この製品は、運転席内で複数のレバーやスイッチを支える支持構造として使用されます。設計上、省スペース化が求められており、各部品の組み合わせ精度がそのまま操作性や信頼性に直結します。幾何公差は同軸度・平行度ともに0.2mmと非常に厳しく、通常であれば溶接後に機械加工を施して精度を出す製品です。
【完品溶接による高精度加工】
完品溶接とは、溶接後に機械加工を行わず、溶接工程のみで最終製品の寸法精度を確保する加工方法です。本製品では、溶接前のレーザー切断・曲げ工程から精密に管理することで、溶接歪みを予測した高精度な組立を実現しています。
・溶接後の追加加工を不要にする完品溶接を採用
・歪みを見越した事前寸法補正で精度を確保
・治具設計と入熱管理により0.2mm公差を達成
この完品溶接により、機械加工工程を省略でき、製作時間の短縮とコスト削減を同時に実現しています。
【加工工程の工夫と精度管理】
加工工程では、レーザー切断機によって高精度に部品を成形し、曲げ加工では角度精度±0.5°以内を維持しています。その後、各部材をガスシールド溶接およびTIG溶接で接合し、熱歪みを抑制しています。
・レーザー切断で切断精度と再現性を確保
・曲げ加工で高い角度精度を維持
・ガスシールド溶接とTIG溶接を組み合わせ、強度と外観品質を両立
溶接治具には拘束位置を細かく設定し、部品間の平行度を管理しています。治具と溶接順序を最適化することで、組立後のズレや反りを抑制しました。
【歪み対策と溶接条件の最適化】
厚みの異なる部材を組み合わせる際には、溶接時の入熱差によって歪みが発生しやすくなります。そこで、各部位に適した電流・電圧設定と溶接速度を調整し、熱影響を最小限に抑えています。
・溶接条件を部位ごとに最適化
・拘束治具による位置保持で反りを抑制
・溶接後の温度管理により残留応力を低減
また、TIG溶接を要所に採用することで、細部の仕上がりを滑らかに保ちつつ、全体の寸法精度を確保しています。
【完品溶接による効果】
完品溶接を採用したことにより、以下の効果が得られました。
・加工時間を従来比30%削減
・機械加工費の削減によるコストダウン
・公差0.2mm以内の寸法精度を実現
・製造リードタイムを短縮し、納期対応力を強化
これにより、製造コストと工期を抑えながらも、品質と精度の両立を実現しています。
【まとめ】
今回紹介したホイールローダー運転席用ブラケットは、完品溶接を活用することで高精度とコストダウンを両立した事例です。レーザー切断・曲げ・溶接といった工程をトータルに管理し、溶接歪みを予測・制御することで、機械加工を省いたまま寸法精度を確保しています。
省スペース構造や高精度が要求される建設機械部品の製作では、完品溶接による生産効率化が大きなメリットを生み出します。厚板の溶接構造品や高精度組立品でお困りの際は、ぜひご相談ください。
【お問い合わせ先】
株式会社岩本鉄工所
石川県小松市吉竹町タ33番地
TEL:0761-22-1486
FAX:0761-21-7701
URL:https://www.tk-iwa.jp/
溶接板金加工.com:https://yousetsubankinkakou.com/
| 会社名 |
株式会社 岩本鉄工所 (いわもとてっこうしょ) |
エミダス会員番号 | 79122 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 石川県 小松市 |
| 電話番号 | 0761-22-1486 | FAX番号 | 0761-21-7701 |
| 資本金 | 1,000 万円 | 年間売上高 | 48,100 万円 |
| 社員数 | 35人 | 担当者 | 岩本 純一 |
| 産業分類 | 工作機械 / 産業用機械 / 輸送機器 | ||
| 主要取引先 |
|
||
コンテンツについて
サービスについて
NCネットワークについて
