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\亜鉛メッキ製品の塗装不良対策|部分的な密着不良が再発する原因と改善策/
塗装不良が発生し、同じ箇所を2度塗りしても塗料が密着しない——。
このような現象は、一時的な塗料ミスではなく、素材や表面状態に局所的な問題がある可能性が高いと考えられます。
発生範囲が小さい場合でも、原因を特定し適切に対処しなければ再発を繰り返します。
■ 現象の整理
塗装不良は部材のごく一部に限定され、同じ箇所を2度塗りしても密着しない。
このことから、塗料や塗装条件よりも、素材側または下地処理の局所的な異常が疑われます。
■ 主な原因の可能性
① 表面汚染(油分・シリコン・離型剤の残留)
小範囲で繰り返し密着不良が出る典型的な原因です。
洗浄・脱脂不足のほか、作業時の指紋や油膜でも塗料を弾いてしまいます。
② 旧塗膜の硬化・劣化状態の不均一
部分補修時、既存塗膜が完全硬化していると、再塗装の密着性が低下します。
③ 素材の局所変質
亜鉛メッキ鋼板や亜鉛ダイキャストでは、酸化皮膜の残留や熱影響による表面変質により塗料が食いつかないことがあります。
④ 下地処理工程のムラ
リン酸亜鉛処理やブラスト処理の不均一、マスキング跡などで化成被膜が途切れると、密着不良の原因となります。
■ 対策案
① 局所洗浄と再下地処理
問題箇所を完全に剥離し、
溶剤拭き → 紙やすり(#400〜#600)で軽く研磨 → 再脱脂 → プライマーから再塗装します。
亜鉛メッキ製品の場合は、ジンクリン酸処理やクロメート処理を再施工することで密着性を高められます。
② 旧塗膜との相性確認
使用塗料の**再塗装適性(リコート性)**を仕様書で確認します。
再塗装可能時間を過ぎている場合は、表面を軽く研磨して足付け処理を行うことで密着を改善します。
③ 素材異常の切り分け
同材質の他部位と比較し、下地状態や光沢の違いを確認します。
溶接熱や薬品処理の影響が疑われる場合は、局所的な再処理を検討します。
■ 再発防止策
下地処理後の部品は素手で触れない(手袋着用)。
清浄・乾燥環境で速やかに塗装を行う。
不良箇所のサンプルを残し、原因分析結果を社内で共有する。
こうした基本動作を徹底することで、部分的な塗装不良の再発を防ぎ、亜鉛メッキ製品の安定した仕上がりを実現できます。
まとめ
部分的な塗装不良は「一時的なトラブル」と見過ごされがちですが、亜鉛メッキ製品では特に酸化皮膜や下地処理のムラが影響することが多くあります。
小さな不良でも、確実な再下地処理と環境管理を徹底することで、再発を防ぐことができます。
【企業情報】
永和工芸 株式会社
所在地:大阪府 大阪市平野区 喜連5-5-60
TEL:06-6709-2349
FAX:06-6708-1445
HP:https://kinzokutoso.com/
Google Map:https://maps.app.goo.gl/2Q4aDKJSRYQTVUy66
| 会社名 |
永和工芸 株式会社 (えいわこうげい) |
エミダス会員番号 | 77303 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 大阪府 大阪市平野区 |
| 電話番号 | 06-6709-2349 | FAX番号 | 06-6708-1445 |
| 資本金 | 1,000 万円 | 年間売上高 | 11,000 万円 |
| 社員数 | 15人 | 担当者 | 松本 悦典 |
| 産業分類 | 産業用機械 / 建築土木資材 / 輸送機器 | ||
| 主要取引先 |
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