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ダイカスト塗装の工場では何をしているの?|中学生でもわかる金属塗装の流れ
みなさんの身の回りには、金属でできたものがたくさんあります。
たとえば、自転車のペダルやゲーム機の中の金属フレーム、ドアノブなど。
これらの多くは「ダイカスト」という方法で作られ、仕上げに「塗装」をされています。
では、工場ではどんな順番で塗装が行われているのでしょうか?
一緒に流れを見ていきましょう!
① 脱脂(だっし)— 油を落とすところから始まる
金型から外したばかりのダイカスト部品には、**油や離型剤(りけいざい)**がついています。
これは、部品を型から外しやすくするために使う“すべりのもと”ですが、
残っていると塗料がうまくくっつきません。
だからまずは、「脱脂」と呼ばれる洗浄で油をきれいに落とします。
お湯のような洗浄液を使うこともあります。
この作業が、塗装の第一歩です。
② 乾燥 — 水分を残さないことが大事
洗ったあと、すぐに塗るわけではありません。
もし表面に水が残っていたら、塗ったときに**はじいたり、膨れたり(ブリスター)**する原因になります。
そのため、風や熱を使ってしっかり乾かします。
この段階で「どこまで乾いているか」を見極めるのも職人さんの腕の見せどころです。
③ ブラスト処理 — 表面に“塗料のひっかかり”をつくる
次に行うのは「ブラスト処理」。
細かい砂やビーズを勢いよく吹きつけて、表面をサラッとザラつかせます。
こうすることで、塗料がしっかり食いつくようになるんです。
ツルツルの金属より、少しザラッとした表面のほうが塗料が密着しやすいんですね。
④ 化成処理 — サビを防ぐ“見えない下地づくり”
ここで登場するのが「化成処理(かせいしょり)」。
金属の表面にごく薄い保護膜をつくり、サビにくくする工程です。
見た目には変化がなくても、これをするのとしないのとでは耐久性がまったく違います。
屋外で使う部品には欠かせない大事な工程です。
⑤ 塗装 — いよいよ色をつける!
ようやく塗装の工程に入ります。
スプレーガンを使って、金属に均一に塗料を吹きつけていきます。
色だけでなく、「ツヤ」や「質感」もここで決まります。
塗料が厚すぎると「タレ」になり、薄すぎるとムラになるため、
手の動きや距離を一定に保つことがポイントです。
職人さんが腕を動かすリズムには、まるで音楽のようなテンポがあります。
⑥ 乾燥・焼付け — 熱で塗膜をしっかり固める
塗り終わった部品は、すぐに乾燥炉(かんそうろ)へ。
高温で一定時間焼き上げることで、塗膜(とまく=塗料の膜)がしっかりと固まります。
この「焼付け」の時間や温度を間違えると、
表面がベタつく(硬化不良)
ツヤが不均一になる(艶ムラ)
といったトラブルにつながります。
だから、ここでも温度管理がとても大事です。
⑦ 検査 — 光で表面を見て、手で仕上がりを確かめる
最後は、できあがった製品のチェックです。
ライトを斜めに当てて、色ムラや異物(ホコリ・チリ)を確認します。
手でなでて、表面のザラつきやふくらみ(ブリスター)がないかも確認します。
この検査でOKが出てはじめて、
お客様のもとへ出荷されるのです。
まとめ:ダイカスト塗装は“見えない工程”の積み重ね
ダイカスト塗装の工場では、
「塗る」よりも「塗るまで」の準備にたくさんの時間を使います。
油を落とす
水を飛ばす
表面を整える
サビを防ぐ
ムラなく塗る
熱で固める
丁寧に検査する
こうした見えない努力が、みんなの身の回りの“きれいな金属”を支えているんです。
もし工場を見学するときは、「塗っていないところ」こそじっくり見てみましょう。
そこに、職人さんたちの技術と誇りが詰まっています。
■ 企業情報
永和工芸株式会社
〒547-0003 大阪府大阪市平野区喜連5丁目5−60
TEL:06-6709-2349
FAX:06-6708-1445
Web:https://kinzokutoso.com/
Google Map:https://maps.app.goo.gl/2Q4aDKJSRYQTVUy66
| 会社名 |
永和工芸 株式会社 (えいわこうげい) |
エミダス会員番号 | 77303 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 大阪府 大阪市平野区 |
| 電話番号 | 06-6709-2349 | FAX番号 | 06-6708-1445 |
| 資本金 | 1,000 万円 | 年間売上高 | 11,000 万円 |
| 社員数 | 15人 | 担当者 | 松本 悦典 |
| 産業分類 | 産業用機械 / 建築土木資材 / 輸送機器 | ||
| 主要取引先 |
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