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浸炭焼入れ・浸炭窒化とは?特徴と利点・メリット・部品用途・効果まで - 熱処理のプロが解説
金属部品の性能と寿命を大きく左右する熱処理技術。その中でも浸炭焼入れと浸炭窒化は、部品の表面硬化処理として広く採用されている重要な技術です。本稿では、これらの技術の基礎から実践的な活用方法まで、光陽産業の熱処理の専門家としての知見を交えながら詳しく解説していきます。
▶浸炭焼入れの基礎知識
浸炭焼入れとは
浸炭焼入れは、低炭素鋼や低合金鋼の表面に炭素を浸透させ、その後急冷することで表面を硬化させる熱処理方法です。この処理により、部品表面は高い硬度を持ちながら、内部は適度な靭性を維持することができます。
処理のメカニズム
浸炭焼入れは、通常900~940℃程度の高温環境下で行われます。この温度域で鋼材をCO、N2、H2を主成分とする浸炭性ガス雰囲気に置くことで、表面に炭素が浸透していきます。その後、油中などで急冷することにより、表面層は硬いマルテンサイト組織となり、高い硬度が得られます。
特徴と利点
1. 表面は高硬度、内部は適度な靭性という理想的な組み合わせが実現できます
2. 深い硬化層が得られるため、耐摩耗性と疲労強度が向上します
3. 機械加工性の良い低炭素鋼を使用できるため、部品製造のコストダウンが図れます
▶浸炭窒化処理の特徴と活用
浸炭窒化とは
浸炭窒化は、通常の浸炭よりも低い800~880℃程度の温度で、炭素と窒素を同時に浸透させる熱処理です。アンモニアガスを添加することで窒素の浸透が促進され、独特の特性が得られます。
浸炭窒化のメリット
1. 窒素の影響で焼入性が向上し、非合金鋼でも処理が可能です
2. 耐摩耗性と疲労強度が向上します
▶光陽産業の熱処理における強み
1. 熟練の技術者による高精度な処理
当社の熱処理作業スタッフは熱処理技能士の資格を持つプロフェッショナルです。
各炉に専属のオペレーターを配置することで、安定した品質と高い精度を実現しています。
2. 多品種小ロットへの対応力
多様な小型炉をラインナップしていることで、お客様の様々なニーズに柔軟に対応できます。単発の部品から小ロットの製品まで、最適な処理条件で対応いたします。
3. 超短納期の実現
熟練した技術者と効率的な設備運用により、品質を維持しながら短納期での納品を実現しています。急ぎの案件にも可能な限り対応させていただきます。
▶適用事例と効果
部品での活用
歯車やシャフトなどの動力伝達部品では、浸炭焼入れによる深い硬化層の形成が重要です。当社では、部品の使用環境や要求特性を考慮した最適な処理条件を提案しています。
工作機械部品での実績
案内面や軸受部品では、耐摩耗性と寸法精度の両立が求められます。浸炭窒化処理により、必要な表面硬度を確保しています。
▶品質管理への取り組み
1. 徹底した工程管理
各工程でのパラメーター管理を徹底し、安定した品質を提供しています。処理条件は詳細に記録され、トレーサビリティも確保しています。
2. 充実した検査体制
硬度測定、組織観察、必要な検査を確実に実施。
お客様の品質要求に確実にお応えします。
▶技術サポートとコンサルティング
材料選定からのサポート
用途や要求特性に応じた最適な材料の選定から、熱処理条件の提案まで、トータルなサポートを提供しています。
問題解決へのアプローチ
寿命向上やコスト低減など、お客様の様々な課題に対して、熱処理の専門家として解決策を提案いたします。
▶今後の展望
技術革新への取り組み
環境負荷の低減や処理効率の向上など、より良い熱処理技術の開発に継続的に取り組んでいます。
お客様との協力関係
お客様のニーズを深く理解し、共に発展していける関係づくりを目指しています。
▶まとめ
浸炭焼入れと浸炭窒化は、金属部品の性能向上に不可欠な熱処理技術です。光陽産業では、熟練の技術者による高精度な処理と、柔軟な対応力で、お客様の多様なニーズにお応えしています。
お客様の製品品質の向上と競争力強化に貢献できるよう、これからも技術力の向上と設備の充実に努めてまいります。熱処理に関するご相談は、ぜひ光陽産業にお任せください。
▶お問い合わせ
浸炭焼入れ・浸炭窒化とは?特徴と利点・メリット・部品用途・効果まで - 熱処理のプロとして解説させていただきました。最後まで読んでいただきありがとうございます。
熱処理に関するご相談、お見積りのご依頼など、お気軽にお問い合わせください。経験豊富な技術者が丁寧にご対応させていただきます。
▽処理可能サイズ▽
600W × 1,200L × 600H(ケース型浸炭炉)
600Φ × 1,300L(ピット型浸炭炉)
▽対応重量▽
~600Kgまで
少量、一個からでも短納期でお受け致します。
▽適用材質・素材実績▽
(鋼種:材料記号)
機械構造用炭素鋼:S10C, S15C, S20C, S25C, S30C, S35C
クロムモリブデン鋼:SCM415, SCM418, SCM420, SCM421, SCM422, SCM822H
ニッケルクロムモリブデン鋼:SNCM220, SNCM420, SNCM815, SNCM616
ニッケルクロム鋼:SNC415, SNC815, SNC836
クロム鋼:SCr415, SCr420, SCr430
機械構造用合金鋼:SNCM439, SCr420H, SCM435, SACM645
マンガン鋼:SMn415, SMn420, SMn433, SMn438
炭素鋼:SC450, SC480, SC500
※実際の熱処理においては、材料の状態や要求される特性、サイズ・形状などの条件によって適用可否が変わる場合がありますので、具体的な案件については個別回答させていただきます。
▽納期目安▽
中3~5営業日
▽事例紹介▽
事例ページURL準備中
【会社情報】
光陽産業株式会社
所在地:〒714-0005 岡山県笠岡市新賀777
TEL:0865-65-1555
FAX:0865-65-1560
コーポレートサイトURL:http://www.koyosangyo.com/
技術相談・見積依頼:https://ja.nc-net.or.jp/company/73980/inquiry/
会社名 |
光陽産業株式会社 (こうようさんぎょう) |
エミダス会員番号 | 73980 |
---|---|---|---|
国 | 日本 | 住所 |
日本 岡山県 笠岡市 |
電話番号 | 0865-65-1555 | FAX番号 | 0865-65-1560 |
資本金 | 4,950 万円 | 年間売上高 | 250,000 万円 |
社員数 | 99人 | 担当者 | 来山 尊 |
産業分類 | 産業用機械 / 建築土木資材 / 輸送機器 |
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