≪ジュラルミンパイプに角溝の2条ねじを加工しました！歪みの少ない真円度0.01　パイプサイズΦ160×350　～長物油溝加工事例～≫


油溝のアルミ製品の製作を行いました。

アルミのA2017（ジュラルミン）のパイプ材からの切削加工
全長は350±0.1の長物で、外径はΦ160±0.02、内径はΦ140の一般公差！
全ての加工を普通旋盤の滝澤製 【TAC-510 】 で行いました。

簡単そうな見た目と侮るなかれ!!!
この製品の特徴をご紹介いたします。

≪特徴　その1≫
・肉厚が薄く長いパイプ形状
肉厚が10㎜と薄いため歪みが心配な形状です。
材料の掴み方や間違った切削条件で加工すると、すぐに変形してしまいます。

この製品には相手部品が存在するため、
公差もΦ160±0.02と厳しく、真円度も求められてきます。

肉厚が薄いって結構めんどくさいんですよー(;´Д｀)
しかも350でとても長い。
ひどい時なんかは、外径削って、内径削って、また外径削って、内径削って・・・
何度も繰り返し工程ばかりが増えてしまうので難しい部類になります。

掴み方にしても、外から押さえたり内側から開いたり
専用の治具や芯金を作ってしまうなど様々

ですが、
色んなパイプ形状を加工してきた経験とノウハウで
工程数も最小限にとどめることが出来ました！
歪まない掴み方を編み出し、真円度も0.01以下まで精度を出せることにも成功。

≪特徴　その2≫
・外径の溝加工
この製品の1番の特徴なのが外径の溝加工！
角溝の2条ねじの形状に加工を行っています。
溝深さは3±0.05になります。

※2条ねじとは
ピッチとリードが等しいのが1条ねじに対して、リードがピッチの2倍になっているが2条ねじといいます。

角の二条ねじ加工にかかった時間、なんと1時間…1 hour (；ﾟДﾟ)/
1時間ひたすらねじ切りの加工を行うわけですが、
パッと見て1時間が長いと思う人も中にはいるかもしれません。
自分も初めはそうでした。

旋盤加工には大きく分けて4つの加工方法があります。
外径加工、内径加工、ねじ切り加工、溝入れ加工（突切り）
その中でもねじ切りと溝入れは抵抗が強く、負荷が大きいので切削時間がかかってしまうのです。
その2つの加工方法が合体したものが今回の製品になります。

回転速度、切込量、刃物の選択など
標準のデータや計算では出せない条件を見出し
難しい加工でしたが攻略しました٩( ''ω'' )و

もちろん早くていいものが出来るのが1番良いですが、
むやみに早くするのではなく、その製品のベストタイムを探し出すのが
結果的にイイものが作れると思います。

急がば回れとは、まさにこのことですね！


これだけの時間をかけて作り上げた製品
完成した時の達成感は格別でした( ^ω^ )

困難な事でも果敢に挑みます。
イイものを作るをモットーに
ご相談がありましたらグローリーまで(^^)/

↓類似製品はこちら↓
https://www.nc-net.or.jp/company/59897/product/detail/121074


＜＜＜グローリーの最大加工サイズ＞＞＞
マシニング（門型5面加工機） 6000×1800×1000
ターニング（縦旋盤） Φ750×300（内径深さ200）
NC旋盤・汎用旋盤 Φ20～Φ270　長さ～800（径による）
平面研削盤 2000×800×350
円筒研削盤（内径） Φ150×130
円筒研削盤（外径） Φ20～Φ200　長さ～800（径による）

グローリーは「大物」・「鋳物」・「複雑形状加工」のプロフェッショナル！！
FC・FCDなどの鉄鋳物からACなどのアルミ鋳物まで幅広く対応可能。
最大6000㎜×1800㎜の大物加工を得意としています。
ロットは1個から！各種処理対応可能！
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担当：宮原