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【加工効率を高めるカギはスピンドルの回転数にある】
切削加工において、加工効率を左右する最も重要な要素のひとつが「スピンドルの回転数」です。回転数が適切であれば、加工時間の短縮だけでなく、工具寿命の延長や仕上がり品質の向上にもつながります。特に小径工具を使用する微細加工では、より高速な回転が求められます。では、回転数の違いが実際の加工現場にどのような影響をもたらすのでしょうか。以下で詳しく解説します。
【適正な回転数が生む加工品質の差】
スピンドル回転数とは、工具が1分間に回転する回数を示すもので「min-1(回転/分)」で表されます。例えば、10,000min-1と40,000min-1では切削速度が4倍も異なります。この違いが、切削抵抗や熱の発生量、切粉の排出性に大きく影響し、結果として加工面の仕上がりや寸法精度に差が生じます。特にチタンやステンレスなどの難削材では、適切な回転数がないとバリの発生や摩耗の進行を招きやすくなります。
【材質や形状ごとに異なる推奨回転数】
加工する素材の特性に応じて最適な回転数は異なります。例えば、アルミニウムは高回転が効果的で、10,000min-1以上が標準となるケースもあります。一方、ステンレスは硬く粘りがあるため、過度な回転数では焼き付きや刃具の損傷リスクが高まります。また、小径穴あけや偏芯加工などの特殊形状加工では、送り速度とのバランスも重要で、回転数と切削条件の最適化が不可欠です。
【加工時間を短縮する4倍速のスピンドル技術】
最新のスピンドル技術では、加工機の出力回転数をそのまま活かし、内部ギアで4倍に増速する機構が採用されています。たとえば機械の設定が10,000min-1でも、スピンドル内で40,000min-1まで増速され、高速加工が可能になります。この技術により、次のような実例が得られています。
・φ1のクロス穴あけ加工:加工時間60秒→30秒
・偏芯穴あけ加工:10分→5分
・スリット加工(チタン):86分→29分
・真鍮の外周穴あけ加工:18秒→9秒
また、電力消費量の削減効果も顕著で、約40%の削減が報告されており、省エネと生産性の両立が図れます。
【まとめ】
スピンドルの回転数は、加工効率・品質・コストに直結する重要なパラメータです。特に高速回転を可能とするスピンドルユニットの活用は、既存設備をそのまま活かしながら、加工能力を飛躍的に高める手段として注目されています。適切な回転数の選定と、それを実現する技術の導入が、これからの加工現場に求められる鍵となるでしょう。
◆スズキプレシオンの取り組み
こうした加工現場の課題に対し、スズキプレシオンは自社の精密切削加工技術を活かし、独自に「アイビー・スピンドル」を開発しました。
本製品は、既存のCNC自動旋盤にワンタッチで装着でき、自動盤の動力をそのまま利用して回転数を4倍に増速。最大40,000min-1まで対応し、工具の振れ精度も3µm以内という高精度を実現します。
これにより、設備投資や電力コストを抑えながら、加工時間を大幅に短縮。すでに医療機器部品や自動車・航空宇宙分野の微細加工で高い効果を発揮し、国内外で6,000台以上の導入実績を誇ります。
「アイビー・スピンドル」は、高品質と高効率を両立させる次世代スピンドルとして、現場改善と生産性向上に貢献しています。
─❞削る❞を通して、社会の進歩に貢献する─
スズキプレシオンは精密切削加工を軸に、医療機器部品や環境配慮型オプションパーツ「アイビー・スピンドル」を提供しています。
国民のQOL向上に貢献し、CNC自動旋盤の加工時間短縮や電力消費削減を実現。
今後も「削る」を基幹技術に、多様なニーズに応える「モノづくり」に挑戦し続けます。
まずはお気軽にご相談ください。
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株式会社スズキプレシオン
〒322-0251 栃木県鹿沼市野尻113番地2
TEL: 0289-65-6001
HP: https://www.precion.co.jp/
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| 会社名 |
株式会社 スズキプレシオン (すずきぷれしおん) |
エミダス会員番号 | 46376 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 栃木県 鹿沼市野尻 |
| 電話番号 | 0289-65-6001 | FAX番号 | 0289-62-8084 |
| 資本金 | 3,000 万円 | 年間売上高 | 100,000 万円 |
| 社員数 | 48人 | 担当者 | 麦島 佳弘 |
| 産業分類 | 工作機械 | ||
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