---
■はじめに|注目が高まるPEEK樹脂
近年,半導体・自動車・医療・食品機械などの分野で「高機能樹脂」への注目が高まっています。その中でも特に注目されているのがPEEK樹脂(ピーク樹脂)です。
PEEK樹脂は,耐熱性・耐薬品性・機械強度に優れたスーパーエンプラ(スーパーエンジニアリングプラスチック)の一種であり,金属代替材料としても採用が進んでいます。
さらに,近年話題となっているPFAS規制との関係からも,「ふっ素樹脂の代替候補」の1つとしてPEEK樹脂に関心を持つ企業が増えています。
本記事では,PEEK樹脂の基本特性・用途・メリット/デメリット,PFAS規制との関係,そしてPEEKコーティングにについて分かりやすく解説します。
■PEEK樹脂とは?
PEEKとは,「Poly Ether Ether Ketone(ポリエーテルエーテルケトン)」の略称です。
スーパーエンプラに分類される高性能樹脂であり,過酷な環境下でも優れた性能を発揮します。特に以下のような特長を持つことから,航空宇宙・半導体・医療・機械部品など,高い信頼性が求められる分野で使用されています。
【PEEK樹脂の主な特徴】
・高い耐熱性
PEEK樹脂の大きな特徴の一つが非常に高い耐熱性です。連続使用温度は250-260℃とされており,一般的なエンプラと比較しても高温環境に強い材料です。
例えば,高温搬送部品・熱がかかる摺動部などで採用されています。
・優れた耐薬品性
PEEK樹脂は耐薬品性にも優れています。耐薬品性に極めて優れるふっ素樹脂と比較すると,対応できる薬品の範囲は狭く,高温で強い酸などでは劣化が生じる可能性がありますが,多くの薬液・有機溶剤に対して安定した性能を示します。
先述した耐熱性も合わせて,高温洗浄工程などにも採用されています。
・優れた機械強度,摺動性
PEEK樹脂は,数ある樹脂材料の中でも,特に摩耗に強く,大きな荷重負荷や高温環境における摩耗部などに採用されています。また,PEEK樹脂にPTFEやグラファイトなど個体潤滑剤を配合することで,低摩擦性も付与できるため,摺動用途としても適しています。
金属同士の接触では摩耗や焼き付きが発生するケースでも,PEEK樹脂を活用することで摩耗低減や軽量化に繋がる場合があります。
■PEEK樹脂とPFAS規制の関係
近年,欧州を中心にPFAS規制への関心が急速に高まっています。
PFASとは,有機ふっ素化合物の総称であり,一部のふっ素材料や界面活性剤が対象として議論されています。
そのため,非ふっ素系材料であるPEEK樹脂は,ふっ素樹脂代替材料の選択肢の一つとして関心が高まっています。
ここで重要なのは,「PFASフリーだから何でも代替できる」というわけではない点です。
ふっ素樹脂には,非粘着性・低摩擦性・耐薬品性など非常に優れた特性があり,用途によってはPEEK樹脂では完全代替が難しいケースもあります。
そのため,実際には,使用環境・温度条件・摩耗条件・薬液条件・求める機能を踏まえた材料選定が重要になります。
■PEEKコーティングとは?
PEEK樹脂は素材そのものとして使用されるだけでなく,PEEKコーティングとして金属表面へ施工されるケースもあります。
PEEKコーティングでは,金属基材にPEEKを薄い膜として加工することで,
・耐摩耗性向上
・摺動性向上
・耐薬品性向上
・金属腐食対策
・電気絶縁性付与
等を実現することができます。
また,母材は金属の強度を活かしながら,表面機能のみをPEEK化できる点も大きなメリットです。
■PEEKコーティングが適する用途
PEEKコーティングは,特に以下のような用途で採用されています。
・摩耗しやすい摺動部
・薬液環境下の部品
・高温搬送部品
・電気絶縁が必要な部品
・金属接触を避けたい箇所
■まとめ|PEEK樹脂は高機能化・環境対応の両面で注目される材料
PEEK樹脂は,耐熱性・高強度・耐摩耗・耐薬品といった優れた特性をもつスーパーエンプラです。さらに,PFAS規制への関心が高まる中で,ふっ素樹脂代替の選択肢としても注目されています。
一方で,実際の選定では「PFASフリーだから置き換える」のではなく,用途や要求性能に応じた表面処理・材料選定が重要です。
当社は,世界で初めてPEEKコーティングを事業化して以来,20年以上にわたり多種多様な部品への加工実績を積み重ねてきました。
近年では,業界トップクラスとなる3,000µmの厚膜PEEKコーティング技術の開発にも成功しており,耐摩耗性・耐薬品性・絶縁性など,用途に応じた高機能化を実現しています。
単に「PEEKコーティングを施工する」のではなく,使用条件・摩耗条件・相手材との接触条件・薬液環境・PFAS規制への対応方針などを踏まえ,お客様の工程課題に合わせた最適なPEEKコーティング仕様をご提案しています。
PEEKコーティングに関する技術相談やお問い合わせは下記の宛先までお気軽にご相談ください。
↓↓ お問い合わせ先 ↓↓
日建塗装工業株式会社
〒116-0002 東京都荒川区荒川7-18-2
TEL 03-3801-2165 FAX 03-3807-7139
お問合せフォーム
https://nikken-toso.co.jp/contact.php
※お問い合わせの際は「エミダスを見た」とお伝えください。
~本記事の関連キーワード集~
PFAS / PFASフリー / PFASレス / PFAS規制 / PFOA / PFOS / PEEK樹脂 / PEEKコーティング
耐摩耗性 / 摺動性 / 耐薬品性 / 薬品耐性 / 防食性 / 腐食防止 / 耐酸性 / 酸耐性 / 耐アルカリ性 / アルカリ耐性 / 耐塩基性 / 塩基耐性 / 耐溶剤性 / 耐有機溶剤 / 有機溶剤耐性
電気特性 / 電気絶縁性 / 耐熱性 / 耐寒性 / 難燃性 / 防火
| 会社名 |
日建塗装工業株式会社 (にっけんとそうこうぎょうかぶしきがいしゃ) |
エミダス会員番号 | 46354 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 東京都 荒川区 |
| 電話番号 | 03-3801-2165 | FAX番号 | 03-3807-7139 |
| 資本金 | 10,000 万円 | 年間売上高 | |
| 社員数 | 90人 | 担当者 | 慶田盛 幸之介 |
| 産業分類 | 治工具 / 産業用機械 / 電子部品 | ||
| 主要取引先 |
|
||
コンテンツについて
サービスについて
NCネットワークについて
