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CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)は、軽量性、成形性、環境対応を兼ね備えた素材として注目されています。しかし、新素材を開発に取り入れる際には、初期段階から段階的な評価フローを確立することが重要です。
河村機械工業所は、平板試作から実形状トライまで一貫した評価体制を備え、効率的に量産化への道筋を構築していきます。CFRTP評価フローの全体像について紹介します。
【平板試作での条件出し】
開発初期には、A4相当の平板を製作し、そこから試験片を切り出し評価を行います。平板の板厚は0.5~5.0mmの範囲で成形可能で、温度、圧力、冷却条件を比較することができます。この段階では、樹脂の種類(PP、PA6、PEEK、PLA、PA11など)や中間材(プリプレグ、不織布、チョップド材、UDテープ)の組み合わせを試し、適切な条件を抽出します。平板評価によって繊維配向や含浸性、外観品質を確認し、次のステップに進む基礎を築きます。
【単純形状でのトライ】
平板試作の次は、絞りやリブ、抜き形状などを含む単純形状の金型を用いて成形トライを行います。ここでは、流動性や繊維方向による強度変化、抜き勾配やリブ高さの成立性を確認します。また、成形後の寸法精度や外観のばらつきも確認対象となります。この段階で得られた知見は、実形状への展開に大きく役立ちます。
【実形状トライと最終評価】
最終段階では、実際の部品形状を模した金型を用いて成形トライを行います。ここで成形条件を確定させ、量産に向けた準備を進めます。大型部品の場合は金型サイズ1200×1500mm、製品サイズは500×500mmを目安とし、最終的な製品仕様に合わせた条件を整えます。成形後は三次元測定機や画像寸法測定機を用いて寸法精度や外観を確認します。
【検査と二次加工】
成形品の品質保証には、精密な測定と外観検査が不可欠です。河村機械工業所が保有する三次元測定機や画像寸法測定機に加え外部の研究機関を利用することにより信頼性の高い検査を行っています。切削や穴あけなどの二次加工は社内では未対応ですが、協力会社と連携することで対応可能です。これにより、試作から量産までの一連の工程をカバーすることができます。
【量産移行のメリット】
段階的な評価フローを踏むことで、量産移行時のリスクを最小限に抑えることができます。平板試作で基礎条件を確立し、単純形状で成立性を確認、実形状トライで量産条件を確定するプロセスは、効率的かつ確実に量産準備を整える道筋です。これにより、開発期間を短縮し、品質の安定した製品を市場に提供できます。
【まとめ】
CFRTPは、適切な評価フローを経ることで、その特性を最大限に活かすことができます。河村機械工業所は、量産加工を見据えて平板試作から実形状トライ、協力会社との連携による二次加工まで、一貫して支援できる体制を整えています。新素材を活用した製品開発を効率的に進めるために、信頼できる評価体制を持つパートナーは不可欠です。
【お問い合わせ先】
株式会社 河村機械工業所
本社:東京都板橋区清水町2-4 【コンポジットに対応】
花園工場:埼玉県深谷市北根10 【金属プレスに対応】
URL:https://www.kawamura-kikai.co.jp
お問い合わせフォーム:https://www.kawamura-kikai.co.jp/contact/
※お問い合わせの際は「エミダスを見た」とお伝えください。
| 会社名 |
株式会社 河村機械工業所 (かわむらきかいこうぎょうしょ) |
エミダス会員番号 | 105383 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 東京都 板橋区 |
| 電話番号 | 03-3962-0415 | FAX番号 | ログインをすると表示されます |
| 資本金 | 6,400 万円 | 年間売上高 | |
| 社員数 | 50人 | 担当者 | 河村 護 |
| 産業分類 | 産業用機械 / 輸送機器 | ||
| 主要取引先 |
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