自動工具交換（ATC）装置には、工具交換時間という指標が存在します。
工具交換時間の事を、tool to tool （通称T-T)と　Cut to Cut （通称C-C)　と言い
二つの種類が存在します。

工具交換時間は、各メーカーの比較に使用する事が多く
又、ツールマガジンの構造や種類によっても、変わります。
そして、削りたいワークの量や加工工程数によっても
変わってくるかと思います。

≪Tool to Toolとは？≫
・工具と工具を交換するのに要する時間です。
詳しく言いますと、ツールマガジンと本機の主軸が工具交換直前の
待機状態からスタートし、工具交換を完了して元の待機状態に
戻る時間になります。
簡単に言えば、ツールチェンジャーの必要動作時間といっても
差支えないかと思います。

≪Cut to Cutとは？≫
・ある基準位置から工具交換位置へ移動し、工具交換完了後に
先程の基準位置まで戻るまでの時間になります。
この基準位置は、機械の構造・種類によって変わります。
なぜなら、横型MCと立型MCでは基準位置（定義）が違うからです。
簡単にまとめると、切削加工を停止させ、工具交換をし、
切削加工を再開させるまでにかかる時間　です。
自動運転時の時の指標になります。

一言でまとめてしまうと
・Tool to Tool・・・工具だけを交換するのに必要な時間
・Cut to Cut・・・工具交換に必要な動作を全て含まれる工具交換時間
ということになるかと思います。


同じ工具交換時間なのに、種類が違うと意味合いが変わってきます。
なぜなら、選定方法や使用・購入する人の考え方によって
その見方という物が、変わってくるからです。


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