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【重防食塗装|産業構造物の長寿命化と防食性能の向上】
産業構造物の長寿命化と維持管理コストの削減が求められる現代では、重防食塗装の重要性が高まっています。
本記事では重防食塗装の基本概念から最新の技術動向まで、専門的な観点から詳細に解説します。
また、防食性能の向上とライフサイクルコストの最適化についても触れ、産業界における重防食塗装の意義を多角的に考察します。
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『重防食塗装とは』
重防食塗装は腐食性の高い環境下で使用される鋼構造物や設備を長期にわたって保護するための高性能な塗装システムです。
一般的な塗装と比較して、耐久性の優れた塗料で厚い塗膜を形成し複数の塗料層を組み合わせることで優れた防食性能を発揮します。
[主な特徴]
1. 高い耐久性
・塩害や化学物質にも耐える強固で分厚い塗膜を有しています。
2. 長期防食
・過酷な腐食環境下において最低10年~30年以上の防食性能を条件とされています。
3. 多層構造
・下塗り、中塗り、上塗りを複数の塗料を使用し、適切に組み合わせます。
【重防食塗装 耐用年数の向上】
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/186702/
『防食性能の向上』
重防食塗装の核心となる「防食性能」は、産業構造物の寿命を大きく左右する要因です。近年は技術開発により、防食性能は飛躍的に向上しています。
[最新の防食技術]
1. ナノテクノロジーの応用
・ナノ粒子による塗膜の緻密化
・自己修復機能を持つ塗料の開発
2. 環境配慮型塗料
・低VOC(揮発性有機化合物)塗料の普及
・水系塗料の性能向上
3. 複合防食システム
・電気防食との組み合わせによる相乗効果
・犠牲防食顔料の高度化
[防食性能評価方法]
1. 塩水噴霧試験(JIS Z 2371)
2. 複合サイクル腐食試験(JIS K 5600-7-9)
3. 屋外暴露試験
4. 電気化学的インピーダンス測定
これらの評価方法を通じて重防食塗装の性能を客観的に測定し、品質保証を行います。
『ライフサイクルコストの最適化』
重防食塗装を適用することで、構造物のライフサイクルコスト(LCC)を大幅に削減することが可能です。
初期投資は一般的な塗装より高くなりますが、長期的には維持管理コストを大幅に削減する事で通常塗装の場合よりLCCを低減する事が可能です。
[LCC削減のポイント]
1. 塗り替え周期の延長
・従来の10年程度から30~40年以上と延長する事が可能です。
・塗り替えに必要となる塗料や資源を削減し、環境負担を軽減します。
2. 補修頻度の低減
・点検やメンテナンスを削減でき、費用や工数の削減となります。
・作業員の安全性を向上させます。
3. 構造物の長寿命化
・鋼材の腐食進行を抑制する事で腐食に伴う生産性の低下を防ぐ事が可能です。
・大規模修繕や更新時期を大幅に延期する事が可能です。
4. エネルギー効率の向上
・断熱性能を持つ塗料の使用する事で、エネルギー効率を向上させる事が出来ます。
・空調コストを削減する事が可能です。
【LCC(ライフサイクルコスト)を低減させる塗装】
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/192117/
『重防食塗装の適用事例』
重防食塗装は一般的な塗装と比較し、3倍以上の耐久性を持つと言われています。
構造物が大型になるほど維持管理コストの割合が大きくなる傾向があるので、大型の構造物や一般的な塗装では耐用できない環境下などで頻繁に適用されています。
1. 橋梁
・海洋環境下の長大橋
・都市高速道路の高架橋
2. プラント設備
・化学プラントの貯蔵タンク
・発電所の冷却塔
3. 港湾施設
・岸壁の鋼矢板
・クレーン設備
4. offshore構造物
・石油掘削プラットフォーム
・洋上風力発電設備
これらの構造物では重防食塗装の適用により、厳しい腐食環境下でも長期的な防食性能が維持されています。
『重防食塗装の施工プロセス』
1. 素地調整
最も重要な工程とされ、塗装後の耐久性を大きく左右します。
・ブラスト処理(SSPC SP-10以上 / ISO Sa2.5以上)
・素地調整完了後4時間以内に防錆処理を行う。
2. 下塗り
最大の目的は防食で、要となる層です。
・ジンクリッチペイントにて防食下地を行う。
・厚膜型のエポキシ樹脂塗料で下塗を行う。
3. 中塗り
密着性と塗膜の厚みを確保する事が目的です。
・エポキシ樹脂塗料や厚膜型エポキシ樹脂塗料を塗り重ねる事で塗膜の厚みを確保。
・上塗りと同じ種類の塗料を使用する事で、密着性を確保します。
4. 上塗り
耐候性と美しい外観を得ます。
・ポリウレタン樹脂塗料やふっ素樹脂塗料にて塗装を行う
各工程において、適切な乾燥時間と環境管理が不可欠です。
また品質管理のための各種測定(膜厚、付着力など)も重要なプロセスとなります。
【素地調整 ISO規格とSSPC規格一覧表】
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/217155/
【塗料とは? ~膜厚の重要性について~】
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/179121/
『重防食塗装の課題と今後の展望』
1. 環境負荷の低減
・さらなる低VOC化
・バイオマス由来原料の利用拡大
2. 施工性の向上
・1コート化による工期短縮
・低温硬化型塗料の開発
3. 診断技術の進化
・IoTを活用した遠隔モニタリング
・AI診断による早期劣化検知
4. 新素材との融合
・ナノカーボン材料の活用
・スマートコーティングの実用化
これらの課題に取り組むことで重防食塗装の適用範囲及び耐久性がさらに拡大し、産業インフラの安全性と経済性が向上することが期待されます。
『原田鉄工の重防食塗装』
原田鉄工では長年重防食塗装について研究・施工を続けてきました。
最新の設備と積み重ねた技術、経験によって高品質な塗装を提供しております。
社内にて最も優れた素地調整である「大型ブラスト設備」と広大な「屋内塗装設備」を完備しております。
ブラスト処理によって完全に金属表面を洗浄・露出、表面に微細な凹凸を形成する事で、塗料の密着性を大幅に向上させ高い耐久性を確保します。
その後の塗装では膜厚や塗装環境を徹底的に管理する事で「長期間」「綺麗」で「錆びない」塗装を提供します。
創業から80年間、海上・海中・沿岸部などのとても「錆びやすい環境」で使用される鉄製品の錆を防ぐため、様々な設備・技術を身に付けてきました。
原田鉄工でブラスト処理・塗装を行った製品の耐久性は50年程度とされています。
【ブラスト加工の構造と効果】
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/199004/
原田鉄工ではお客様のニーズに合わせたカスタマイズされた重防食塗装ソリューションを提案いたします。
構造物の長寿命化とライフサイクルコストの最適化にお悩みの方は、ぜひ当社にご相談ください。
【工場見学】 原田鉄工 ブラスト・塗装 防錆部
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/177785
『まとめ』
重防食塗装は産業構造物の防食技術において中心的な役割を果たしています。
その高い防食性能とライフサイクルコストの最適化効果により、多くの産業分野で採用が進んでいます。
技術の進歩とともに、さらなる性能向上と環境負荷低減が期待される重防食塗装。
原田鉄工はこれからも最先端の技術と確かな品質で、お客様の資産保護と維持管理の効率化に貢献してまいります。
◎防食(Anticorrosion)
金属材料の腐食を止める又は腐食速度を遅らせるために行う処理。
耐食・防食・防錆と似たような言葉がありますが、耐食は金属の素材自体が腐食に耐える性能。防食・防錆は金属の腐食を防ぐ事。
上記のような意味合いで使われることが多いです。
◎素地調整(英語:Surface preparation)
素地をより塗装に適した状態にする処理の事です。
素地調整で素地のサビ・汚れ・劣化した塗膜など除去し、更に形成した凹凸によって塗料の付着性を大きく向上させます。
塗装寿命に影響する原因は素地調整によるものが50%を占める程、重要な処理となります。
【塗膜の寿命に及ぼす影響/原因】
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/179473
原田鉄工 ブラスト設備
グリットブラスト・サンドブラスト どちらも自社製
幅7m×奥行10m×高さ3.5m
ブラスト・塗装の事ならお任せください。
ご相談、御見積りはこちらから
https://harada-tekkou.co.jp/contact/
原田鉄工株式会社 広島
TEL:082-232-2445
FAX:082-293-0286
担当:垰(タオ)
携帯:090-3742-9768
メール:bousei@harada-tekkou.co.jp
会社名 |
原田鉄工 株式会社 (はらだてっこう) |
エミダス会員番号 | 98405 |
---|---|---|---|
国 | 日本 | 住所 |
日本 広島県 広島市西区 |
電話番号 | ログインをすると表示されます | FAX番号 | 082-293-0286 |
資本金 | 4,800 万円 | 年間売上高 | |
社員数 | 50人 | 担当者 | 垰 |
産業分類 | 重電関係 / 産業用機械 / 輸送機器 | ||
主要取引先 |
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