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【製缶とは 製缶ってなに? ~製缶加工の流れを紹介~】
原田鉄工株式会社
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「製缶」
製缶とはもちろん「缶」「缶詰」「アルミ缶」「一斗缶」など缶を作る意味でも使われますが、
製造業界では「タンク」「カバー」「架台」「機械装置」だったり鉄板や形鋼を加工して立体的な製品を作ることも意味します!
「製缶」という言葉は一般の方にとって缶を作るイメージはあっても、あまり製品を作り上げるイメージは無いと思います。
でも製造業に携わっていると「製缶」は逆に製品を作り上げる意味で使われる事がほとんどなんですよ。
そんな知っているようで、意外と知らない「製缶」について紹介します!
【工場見学】 原田鉄工 ブラスト・塗装 防錆部
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/177785
【工場見学】原田鉄工 溶接・組立 製造部
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/179294/
《製缶とは》
先ほど簡単に説明したように製缶には2つの意味があります。
①缶詰、缶ジュースといった缶を製作する事。
②金属を切断や溶接加工を施し、製品を製作する事。
今回は原田鉄工も行っている②製品を製作する意味の製缶について説明します。
金属を製品に作り変えていくため材料を金属を切る・曲げるなど形状を加工したのち溶接・組立を行い立体的な製品を作り上げます。
この一連流れを製缶と呼びます。
《製缶加工の流れ》
1.図面作成
まず製缶加工を行う上でお客様のご要望に沿った製品を作り上げるため、要求された機能や強度が満たされるよう設計し図面を作成します。
図面があることで均一な精度で同一の商品を効率よく作り上げる事が可能になります。
また図面はお客様より支給される場合なども多くあります。
2.切断
材料は図面通りの長さ・形へと切断する必要があります。
切断する方法は様々ありますが、ざっくり3種類ほど紹介します。
レーザ・プラズマ・ガスを使い高温で溶かす切断、プレス機・シャーカッターなど機械の力でハサミの様に上下に圧力をかけ行うせん断、グラインダー・バンドソー・マシニングセンターなどで少しずつ切ったり削ったりする切削。
簡単に言うと「溶かす」「切る」「削る」の3種類です。
上記の切断・せん断・切削の方法で主に材料を図面通りの長さ・形へ切断します!
3.曲げ
切断された材料を必要な角度へ曲げます。
基本的には上下に分かれた金型※₁に材料をはさみ込んで、圧力をかけ金型の形状へ潰して曲げるベンダーと呼ばれる加工法が一般的です。
あと3本ロール機・4本ロール機という加工機で材料をロールの間にはさみ、圧力をかけながらロールを回転させ大きな半径で曲げるロール曲げも良く使われます。
様々な角度で曲げることが可能ですが、所有している機械や金型の種類によって精度も大きく異なるので注意が必要です。
4.仮付け溶接、本溶接
すべての材料が揃ったらまず製品の状態へ仮付け溶接、本溶接を行います。
2つ以上の金属の接合部を溶かす、または外部から溶けた金属を加える事によって溶接を行います。
仮付けが製品を形作る上で最も重要となり、材料同士を仮付けする距離や角度、溶接時に熱が加わることで生じる製品の歪みなどを考慮する必要があります。
本溶接時の歪みは溶接後に修正する事が難しい場合が多いので、仮付けで製品精度が大きく決まると言っても過言ではありません。
なので仮付けは熟練の職人が担当する事の多い工程です。
仮付け溶接が完了したら、仮付けした部分を溶接していく本溶接を行います。
溶接の方法はアーク溶接、半自動溶接、TIG溶接の3種類で主に行われています。
溶接方法によって使用環境・溶け込み・作業効率が異なりますので、状況や要求品質によって選定する必要があります。
5.仕上げ、歪取り
溶接された周辺にはスパッタと呼ばれる溶接時の火花が製品にこびり付いたものや、接地面など不要な溶接の肉をサンダー等で除去し仕上げます。
その後、本溶接時による熱で歪みが発生した箇所を修正します。
歪みを取るには叩いたり、プレス機で圧力をかける物理的な方法と、ガスで炙り熱を加える方法があります。
製品が小型だったり、材料が薄ければ物理的な方法で比較的簡単に歪を取ることが可能ですが、多くはその場合ではないので基本的にはガスで炙って歪を取ることになります。
ガスで炙って直すには適切な場所、温度、方法が必須で間違えてしまうと修正が不可能となるので、歪取りはすごく難しく熟練の経験が必要となります。
6.機械加工
各部品の溶接と仕上げが終わったら、切削工具や工作機械で機械加工を行います。
機械加工で求められる精度は0.1mm~0.001mmなど非常に細かい寸法です。
これらの精度を要する箇所は機械で削ったり研磨したり、ドリルで穴を開けるなどして組立に必要な加工を行っていきます。
工作機械は多種多様にありそれぞれの特徴が異なるので、求める加工精度や形状を考慮しながら最適なものを選定することが重要となります。
7.素地調整、塗装
各部品の加工が終わったらしたら素地調整※₂と塗装を行います。
ここまで溶接や機械加工など行われた材料には精錬・圧延時に生成される黒皮を含め、ノロ・油分・錆などが表面へ大量に付着している状態となります。
この表面に付着した不純物を取り除き、素地を塗装に適した状態へ変える作業を素地調整といいます。
素地調整を怠ってしまうと、いくら高級で丈夫な塗料を綺麗に塗ってもすぐに剥がれ落ちる可能性が高いので非常に重要な作業です。
その後製品が使用される環境や耐用年数を考慮、塗料・塗装回数・塗装膜厚を選定し塗装していきます。
塗装は外観を良くするだけではなく、製品を錆などの劣化から保護するという大事な役割を持っています。
【素地調整 ISO規格とSSPC規格一覧表】
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/217155/
【塗装とは? ~塗装の流れについて~】
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/188904/
8.組立
最後に完成した部品を組み立てます。
ボルトやナットで部品1点、1点を図面で確認しながら順番に組み上げてきます。
大型の製品だと組み立てながら全体の寸法を調整していくため、組み立て方も重要で経験が必要となります。
また機械装置など可動式の製品は電気配線なども同時に行っていき、最後に動作確認をし完成となります。
《まとめ》
金属を製品に作り変える。
材料である金属を切る・曲げるなど形状を加工し、溶接・組立を行い立体的な製品を作り上げる意味の「製缶」。
実際にはもっと多くの加工方法があり、それらを選定しながらものづくりをするのが醍醐味です。
【製缶 ~金属材料の種類について~】
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/183039/
【製缶 ~鋼材の種類について~】
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/183350/
原田鉄工では量産品ではなく一品一様のオーダーメイド品の製作を得意としております。
試作品・社内治具や社内設備といったお客様だけの製品を多く手掛けてきました。
塗装の仕様も使用される環境に合わせて選定させていただきます。
【大型タンク ~設計、製作、塗装~】
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/174740/
【ステンレスへの塗装は可能?不可能?その方法について】
https://www.nc-net.or.jp/company/98405/product/detail/197530/
補足
※₁金型(英語:Mold)
金属で製作した型枠です。
そこに金属や樹脂、ゴムなどを入れ圧縮することで金型の形状へと成形します。
また曲げ加工において上下の金型の事を圧力を受ける側をダイ、圧力を加える側をパンチと呼びます。
※₂素地調整(英語:Surface preparation)
下地処理の1種で「ケレン」とも呼ばれ塗装工事の前処理として、素地をより塗装に適した状態にする処理の事です。
素地調整で素地のサビ・汚れ・劣化した塗膜など除去し、更に形成した凹凸によって塗料の付着性を大きく向上させます。
原田鉄工株式会社 広島
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会社名 |
原田鉄工 株式会社 (はらだてっこう) |
エミダス会員番号 | 98405 |
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国 | 日本 | 住所 |
日本 広島県 広島市西区 |
電話番号 | ログインをすると表示されます | FAX番号 | 082-293-0286 |
資本金 | 4,800 万円 | 年間売上高 | |
社員数 | 50人 | 担当者 | 垰 |
産業分類 | 重電関係 / 産業用機械 / 輸送機器 | ||
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