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今回はカーボンブラシ(黒鉛)が摺動性能に優れるのはなぜ?
について、ご説明致します。
カーボンブラシがなぜ摺動性能に優れているのかというと
主原料として使われている「黒鉛」に秘密があるのです。
黒鉛には「潤滑性に優れる」という特性があります。
この特性は黒鉛の結晶構造によって成り立っており、
共有結合と分子間力の1つであるファンデルワールス力が関係しています。
共有結合とは2つの原子同士が互いに1つずつ電子を出し合い、
電子対を作ることで強い結合を作り上げる結合です。
炭素原子は一般的には最大4つのペアを作ることができ、
1つの炭素原子はその内3つを隣接する炭素原子と相互に共有するため、
常に1対3の関係が相互に続きます。
残り1つの電子は黒鉛の導電性の要因になるので、別記事にてご紹介します。
一方ファンデルワールス力は互いにひきつけ合う力のことですが、
相互に共有している力は無く、数ある結合の中でも非常に弱い部類の結合です。
黒鉛の結晶構造は隣り合う炭素原子(C)が正六角形の構造が
繰り返されるように共有結合し、1つの層を形成しています。
(これをグラフェンといいます。)
それがファンデルワールス力によって平行に積み重なって、
無数の平面の層状構造となっています。(画像参照)
平面内の炭素原子間の結合力は強く、平面間は緩く結合されている為、
黒鉛は層方向に薄く剝がれやすい性質を持ちます。
これが潤滑性(摺動性能)に優れる秘密となります。
分かりやすく身近な例を挙げて説明すると、
鉛筆の芯やシャープペンの芯で字を書く事が出来ますよね?
芯の部分が黒鉛で出来ており、書く時の力で黒鉛の1つの層が
滑りながら剥がれることによって紙に黒鉛が付着し、
低摩擦で滑らかに字を書くことが出来ます。
黒鉛の潤滑性は、高い摺動性能を求められる
カーボンブラシにとって必要不可欠な要素となるのです。
潤滑性能によって摺動時に相手材の表面に黒鉛皮膜を形成し、
摩擦による相手材へのダメージや摺動時に発生する
火花のダメージを軽減し、製品を長持ちさせることに役立ちます。
目には見えないところで、私たちの生活を支えているカーボンブラシ。
今日はカーボンブラシ(黒鉛)が摺動性能に優れるのはなぜ?
についてお届けしました!
ぜひ次回もお楽しみに!
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株式会社 富士カーボン製造所
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会社名 |
株式会社 富士カーボン製造所 (ふじかーぼんせいぞうしょ) |
エミダス会員番号 | 95640 |
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国 | 日本 | 住所 |
日本 愛知県 安城市 |
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資本金 | 7,680 万円 | 年間売上高 | |
社員数 | 192人 | 担当者 | 浅井俊行 |
産業分類 | 産業用機械 / 家電 / 電子部品 |
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