センタレス研磨の特徴
センタレス研磨は、固定された支持刃と回転する調整車及び研削砥石の間で支えながら、工作物の回転と送りを調整し、工作物外周を研削する方法です。研削盤への工作物の取り付けが不要で小ロット～多量産にも対応が可能です。また、加工時において、工作物の自重によるたわみが無く、研磨精度を一様に保つことができます。

他の研磨方法との比較
センタレス研磨とは、円筒研磨や引き抜き加工に比べコスト・納期・寸法精度など、様々な要望に対し幅広く対応が可能な加工方法です。
また、小ロット多品種にも適しており、長尺物のひずみも少なく、加工時に磁性を帯びるなどの、変性を起こさないのが特徴です。

円筒研磨に対するセンタレス研磨のメリット
センタレス研磨のメリットが享受できる場合
・ 少し、精度を落としてもよいから、納期、コストを抑えたい場合
・ 円筒研磨の工程を減らしたい場合
・ 長尺加工で、なおかつ高い精度が必要な場合

円筒研磨に対するセンタレス研磨のメリット
■ ワークのしなりの影響を受けないため、より長尺物の加工が可能。
■ 連続加工性が高いため、加工時間が短くなる。
■ 一回あたりの切削量が多いため、作業効率が高い。
■ コストが抑えられる。

円筒研磨とセンタレス研磨の併用のメリット
円筒研磨と同レベルに近い加工が、短納期、低コストで可能となります。
部品への二次加工における円筒研磨の工程を減らし、省力化を図れることで、短納期、低コスト化を実現します。

弊社からの提言
センタレス研磨は、円筒研磨に比べ、精度がどうしても劣ってしまいます。ただ、円筒研磨には不得手な長尺加工、加工時間の短縮が可能になり、超高精度を必要としなければ、センタレス研磨のメリットを最大に活かせると考えています。また、円筒研磨の得意な部分には、センタレス研磨の得意な部分を組み合わせることで、センタレス研磨のメリットを活かしつつ、精度もより高めることが可能です。
精密な部材が求められると同時にコスト面、納期においても、制限が厳しい場合は、お気軽にご相談ください。