金属加工機械
physical photon
金属部品の接合では、「歪みを抑えたい」「溶接後の仕上げ工数を減らしたい」「手作業でも安定した品質を確保したい」といった課題が生じることがあります。特に薄板金属や小型部品では、熱影響による変形やスパッタ、作業者ごとの品質差が問題になるケースも少なくありません。一方で、既存のTIG溶接では、入熱や作業時間の面で改善余地が残る場面もあります。
こうした背景から、近年は手動溶接にも対応できるハンディタイプのレーザー溶接機が選択肢として検討されています。ただし、加工対象や板厚、必要な溶接品質によって適した出力帯や設備仕様が変わるため、選定時には仕様確認が重要です。
この記事では、ハンディファイバーレーザー溶接機(PPL-Hシリーズ)の仕様や特徴、活用例、導入時の判断ポイントについて整理します。
【技術・製品概要】
ハンディファイバーレーザー溶接機(PPL-Hシリーズ)は、TIG溶接などのアーク系手動溶接工法の代替を想定した、ハンディトーチ式のファイバーレーザー溶接機です。レーザー光を使用することで、必要な箇所へ集中的にエネルギーを照射しやすく、熱影響を抑えながら加工条件を調整しやすい点が特徴です。
PPL-Hシリーズでは、1000Wから3000Wまでの出力ラインアップを用意しています。ワークサイズや板厚、必要な加工速度に応じて出力を選定できるため、試作から量産工程まで用途に合わせた運用を検討しやすい構成です。
また、発振方式は連続波(CW)および変調パルスに対応しています。ワブリング機構によるビーム振動制御を備え、溶接幅の調整にも対応可能です。オプションのワイヤ送り装置を組み合わせることで、フィラ材を用いた溶接にも対応できます。
〈製品概要〉
・PPL-1000H:最大出力1000W、単相200V、水冷方式
・PPL-1500H:最大出力1500W、単相200V、水冷方式
・PPL-2000H:最大出力2000W、単相200V、水冷方式
・PPL-3000H:最大出力3000W、三相380V、水冷方式
・発振方式:連続波(CW)/変調パルス対応
・ワブリング径:最大5mm可変
・転送ファイバー長:最大10m
・ワイヤ送り装置:オプション対応(Al/SUS)
出力帯によって対応できる板厚や加工速度が変わるため、用途に応じた選定が重要になります。例えば、薄板や小型部品では1000W〜1500W帯、板厚があるワークや生産性を重視する用途では2000W以上が検討されるケースがあります。
【特長・技術ポイント】
〈手動作業に対応しやすいハンディトーチ構成〉
PPL-Hシリーズはハンディトーチ方式を採用しており、固定設備では対応しにくい形状のワークや、位置決めが難しい部材にも適用しやすい構成です。大型設備を必要としないため、既存工程へ組み込みやすい点も特徴といえます。
〈ワブリング機構による溶接幅の調整〉
ワブリング機構により、レーザービームを振らせながら加工できます。最大5mmまで振幅を調整できるため、ワーク形状や接合条件に応じて溶接幅を変更しやすく、隙間への追従性を考慮した加工条件も設定できます。
〈フィラ溶接に対応するワイヤ送り装置〉
オプションのワイヤ送り装置を使用することで、アルミやSUSワイヤを使ったフィラ溶接にも対応可能です。接合強度や仕上がり品質を重視する用途では、フィラ材を活用した条件検討が行われるケースがあります。
〈出力帯に応じた設備選定〉
1000W〜3000Wまでのラインアップがあり、加工内容に応じた選定を進めやすい仕様です。必要以上に高出力な設備を導入せず、ワーク条件に適した構成を選択しやすい点もメリットです。
【活用例】
〈薄板金属部品の接合〉
SUSやアルミなどの薄板部品では、熱歪みや焼けを抑えながら接合したいケースがあります。レーザー溶接では、必要箇所へエネルギーを集中しやすく、加工条件の調整によって仕上がり品質を考慮しやすくなります。
〈筐体・フレーム部材の手動溶接〉
固定設備化が難しいワークでは、ハンディトーチ方式が採用されるケースがあります。現場での作業性を考慮しながら、加工品質の安定化を進めやすい点が特徴です。
〈試作・小ロット対応〉
量産前の試作や多品種少量生産では、柔軟な条件変更が求められることがあります。レーザー条件を調整しながら、ワークに適した溶接方法を検討しやすい設備として利用されています。
【判断軸・導入メリット】
ハンディファイバーレーザー溶接機を検討する際は、次のような条件整理が重要になります。
〈検討時に整理したいポイント〉
・母材(SUS、アルミ、鉄など)
・板厚や接合形状
・必要な溶接強度
・熱影響や歪み許容範囲
・ワイヤ供給の必要有無
・試作か量産か
・設置環境や電源条件
事前に加工条件を整理しておくことで、適した出力帯やオプション構成を選びやすくなります。
【まとめ】
ハンディファイバーレーザー溶接機(PPL-Hシリーズ)は、TIG溶接の代替や薄板接合、現場対応を検討する際の選択肢となる設備です。1000W〜3000Wの出力ラインアップやワブリング機構、ワイヤ送り対応など、用途に応じた設備構成を選定しやすい特徴があります。
導入時には、母材や板厚、求める品質、作業環境によって適した仕様が異なります。用途や加工条件を整理しながら検討を進めることで、設備選定を行いやすくなります。
【お問い合わせ先】
physical photon株式会社
〒270-2221 千葉県松戸市紙敷1416-4
TEL:047-315-0108
FAX:047-315-8635
URL:https://www.physicalphoton.com/
| 会社名 |
physical photon 株式会社 (ふぃじかるふぉとん) |
エミダス会員番号 | 93588 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 千葉県 松戸市 |
| 電話番号 | 047-315-0108 | FAX番号 | 047-315-8635 |
| 資本金 | 3,000 万円 | 年間売上高 | |
| 社員数 | 5人 | 担当者 | 温 和斌 |
| 産業分類 | 工作機械 / 産業用機械 / 医療機器 | ||
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