鉄道や産業機械の歯車設計において、軽量化や騒音低減は重要な課題です。従来のSC材を使用した場合、強度を維持しながら静音性を確保するために追加の処理が必要でした。しかし、鋳放し高強度鋳鉄（FCD800）への代替により、強度を保ちつつ、素材レベルでの騒音低減とコストダウンが可能になります。

◇FCD800の特長
FCD800は独自の化学成分管理と製造ノウハウにより、熱処理レスでの安定生産が可能な高強度鋳鉄です。以下のような機械的性質を持ち、従来のSC材と同等以上の性能を発揮します。

・引張強度：900Mpa
・耐力：570Mpa
・伸び：5.5％

また、鋳鉄は鋼材と比べて比重が約8％軽いため、軽量化にも貢献します。

◇FCD800による騒音低減効果
SC材からFCD800に変更することで、歯車の運転音が最大6.0dB低減することが確認されています。これは、鋳鉄に含まれる黒鉛が振動を効果的に吸収し、騒音の発生を抑制するためです。

◇H-FCD800シリーズが選ばれる理由
・S40Cなどの鍛造品の代替に最適
・素材設計の自由度が高く、加工工数の削減が可能
・熱処理レスで強度を高めることで、歪み取りや研削加工が不要
・振動減衰能に優れ、運転時の騒音を軽減
・切削工程で優れた表面粗さを実現し、被削性にも優れる

◇使用例
・鉄道用歯車
・産業機械の駆動部品
・大型機械の構成部品

◇加工方法
従来のSC材では、熱処理や研削加工が必要でしたが、FCD800では鋳造後の最終仕上げのみで対応可能です。さらに、3Dプリンターを活用した砂型製造を組み合わせることで、小ロット生産にも柔軟に対応できます。

◇まとめ
FCD800は、SC材の代替として軽量化と騒音低減を両立し、トータルコストダウンを実現できる画期的な素材です。鉄道・産業機械向けの歯車設計において、騒音や重量の課題を解決する最適な選択肢となります。SC材からの代替をご検討の際は、ぜひお問い合わせください。

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日本継手株式会社　東京営業部　鈴木
TEL．03-5823-1651
アドレス　m.suzuki@nippon-pf.co.jp
ホームページ：https://h-fcd.jp/
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