樹脂の比重とは？　～豆知識～
その物質の密度と基準となる水（4℃）の密度の比率を指し、その軽さが特徴です。
多くの樹脂は比重が1.0を下回るため水に浮きますが、添加剤の配合などによって比重は変化します。

【比重が重要な理由】
■　重量計算: 製品の重量を求める際に比重が使われます。正確な重量は、材料費や運搬コストに影響します。
■　用途の選定: 水に浮くか沈むかは、比重によって決まります。たとえば、水に沈まない特性を利用して浮力が必要な用途に、水に沈む特性を利用して水中で使用する用途に、といった使い分けができます。
■　材料の判別: 樹脂の種類を特定する際の目安の一つとなります。

【注意点】
■　 添加剤の影響: 樹脂にガラス繊維などの添加剤を混ぜると、比重が大きく変化します。例えば、ガラス繊維を40%添加したポリプロピレンは、比重が約30%増加します。
■　密度の違い: 厳密には、比重は単位のない数値ですが、密度とほぼ同じ意味で扱われることが多く、単位として \(g/cm^{3}\) が使われる場合もあります。

【まとめ】
比重は、次式に示すように比の値であるので単位はない。
　　　　比重＝（物体の質量）÷（物体と同体積の4℃純水の質量）
＊密度は単位体積当たりの質量であるので単位はg/cm³である。
比重と密度は厳密には同じではないが、実用上はほぼ同じ値と考えてよい。

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