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【高性能樹脂PEEKの基本特性を知っていますか?】
PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)は、スーパーエンジニアリングプラスチックの中でも、極めて高い性能を持つ樹脂材料です。融点は約343℃、連続使用温度は260℃に達し、耐熱性・耐薬品性・機械的強度のいずれにも優れています。その性能ゆえに、医療、航空、自動車、電子機器などの最先端分野で活用されています。一方で、価格の高さや加工の難しさといった課題もあり、選定には十分な検討が求められます。
【PEEKが選ばれる5つの理由】
PEEKが注目される理由は、以下の特性にあります。
・高耐熱性:343℃の融点、連続使用温度は約260℃
・優れた機械的強度:引張強度や剛性が金属に迫る
・耐薬品性:酸や有機溶剤にも侵されにくい
・難燃性:自己消火性を持ち、UL94 V-0に適合
・電気絶縁性:電子部品や半導体製造にも最適
これらの特性は、過酷な環境下での使用を可能にし、金属の代替素材としても高い信頼性を誇ります。
【活用例:航空機から医療機器まで】
PEEKの用途は多岐にわたります。たとえば、航空機部品では軽量化と高耐熱性を両立する構造材として、医療分野ではX線透過性や生体適合性を活かしてインプラントや手術器具に使われています。さらに、半導体製造装置の絶縁部品や自動車のエンジン周辺パーツ、電動車のモーター部品にも応用されており、その信頼性と性能は世界中の開発現場で認められています。
【PEEKのデメリットと課題】
一方で、PEEKには以下のような課題もあります。
・価格が高い(他の樹脂と比較して3〜10倍以上)
・加工が難しい(高温での射出成形・精密な寸法管理が必要)
・吸湿性は低いが、成形時の乾燥管理が必要
そのため、PEEKの導入には、コスト対効果を見極めた材料選定や、精度の高い加工技術を持つパートナーの選定が重要となります。
【最新動向と今後の可能性】
近年では、カーボン繊維やガラス繊維で強化したPEEKコンパウンドが開発され、構造部材としての用途が急拡大しています。また、3Dプリンタ用フィラメントとしても注目されており、航空宇宙や医療分野でのカスタム部品製造に新たな可能性を広げています。加えて、リサイクル性の向上やバイオPEEKの研究も進められており、持続可能な高機能素材としての進化も期待されています。
【まとめ】
PEEKは、極めて高い総合性能を持つスーパーエンジニアリングプラスチックであり、耐熱性・強度・耐薬品性・電気特性に優れることから、多様な産業分野での採用が進んでいます。その一方で、コストや加工難度といった課題も存在するため、適切な用途と加工条件を見極めたうえでの導入が重要です。性能とコストのバランスを考慮しながら、未来のものづくりにおける最適な材料選択として、PEEKは大きな可能性を秘めています。
◆日進工業の取り組み
PEEKの持つ優れた特性は、日進工業株式会社の精密樹脂成形技術と融合することで、より高機能な製品開発を可能にしています。弊社では1980年代よりPEEK成形に取り組み、国内でも先駆けて量産体制を確立。自動車のモーターカバーやエンジン周辺部品といった高耐熱・高耐久性が求められる部位において、金属からの樹脂化を実現し、軽量化や省エネ、部品点数削減に貢献してきました。また、CAE解析による事前検討や精密金型設計により、PEEKの加工難度を克服。グローバル拠点での安定供給体制も強みとし、次世代EVや医療・航空分野へも活用を広げています。PEEKの可能性を最大限に引き出す技術と経験が、弊社の価値を支えています。
※現在、日進工業株式会社ではVICTREX社製のPEEKをメインに製造しております。
▼VICTREX社ホームページ
https://www.victrex.com/ja/
【企業情報】
日進工業株式会社
〒447-0844 愛知県碧南市港本町4番地39
TEL:0566-42-1111
FAX:0566-42-1117
HP:https://www.enissin.com/
| 会社名 |
日進工業 株式会社 (にっしんこうぎょう) |
エミダス会員番号 | 92058 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 愛知県 碧南市 |
| 電話番号 | ログインをすると表示されます | FAX番号 | ログインをすると表示されます |
| 資本金 | 9,900 万円 | 年間売上高 | |
| 社員数 | 300人 | 担当者 | 長田 和徳 |
| 産業分類 | 輸送機器 | ||
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