------- HIP処理とは -------

前回の技術情報(超硬合金の製造工程)の中でありましたHIP処理に関して簡単に説明いたします。

「HIP」は、英語のHot Isostatic Pressingの頭文字をとったものです。
材料の加工方法のひとつで、高温・高圧（ガス圧）にて処理材料を加圧加工する技術です。
日本語訳は「熱間等方圧加圧法」となります。

数100～2000℃の高温と数10～200MPaの等方的な圧力を被処理体に同時に加えて処理するプロセスです。
一般的には、アルゴンなどのガスを圧力媒体として等方的な圧力を加えています。
等方圧力にすることで相似形を保って緻密化（収縮）し、形が崩れません。

従来 超硬合金はピンホールが残留しやすい材料と言われてきましたが、
製造技術の進歩により最近は殆ど残留しなくなっております。
しかし、僅かなピンホールが超硬工具の早期破損要因になるケースもあります。
そこでHIP処理を施すことにより、内部の僅かなピンホールの消滅や硬質粒子と
金属バインダーの結合力を強化します。
これにより抗折力・じん性等の機械的強度のバラツキが少なくなり
強度向上も図られ、より信頼性が向上します。

弊社ではこの様な高品質の超硬素材を使用(選定)した上で、耐摩耗工具の製造・販売を行っております。
超硬合金の加工でお困りでしたらぜひご一報ください。
その他情報も弊社ホームページに掲載しております。

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