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海外で使用していた金型を日本国内へ移管する際に起こりがちなトラブルと、それを防ぐために製造現場が確認すべき実践的チェック項目を紹介します。
1. なぜ「海外製金型の国内移管」はトラブルが多いのか?
近年、調達コスト削減やグローバル生産の分業化により、海外製の金型を国内に移管して再利用するケースが増えています。
特に中国・東南アジア製の金型を保有したまま国内で再立ち上げする案件が多く見られます。
ところがその際に、
・寸法が安定しない
・材料がうまく流れない
・金型がプレス機に合わない
・トライはできたが量産でNGが出る
など、再現性や精度の不安定さに悩まされる現場が後を絶ちません。
この問題の多くは、設計思想・製造精度・管理基準の差異に起因します。
2. よくあるトラブルの実例
以下は、実際に現場で起きたトラブル例です。
・海外仕様の金型が国内プレス機のストロークと合わず、加工不能に
・材料送り方法が合わず、送りピッチがずれる
・成形中に割れや変形が頻発し、補修しても根本解決できない
・金型内部のガイド部品が社内標準品と互換性なし
これらは、金型の品質というよりも、国内設備との不整合や技術仕様の非対応によって発生しています。
3. 製造現場が重視するチェックリスト
トラブルを未然に防ぐためには、製品設計者や購買担当者だけでなく、実際に金型を扱う製造現場の視点が欠かせません。
以下に、私たちが金型受け入れ時に重視しているチェック項目をまとめました。
✅ 1. 金型の設計図・部品表の有無
製品図面だけでなく金型の構造図、部品構成リスト、トライ記録があるか
記載単位(mm/inch)や記号が国内仕様と対応しているか
✅ 2. プレス機との適合性
金型の取付寸法・ストローク長・重量が国内プレスに適合するか
材料送り方式(ピッチ/方向)が一致しているか
使用するセンサーやストリッパ方式が国内仕様で動作可能か
✅ 3. 成形条件・履歴情報の共有
海外で使用していたプレス圧力・速度・材料情報が明確か
トライ時に使われた材料ロットやスプリングバック補正情報の有無
金型の使用回数・メンテナンス履歴が記録されているか
4. 海外製金型の立ち上げにおける当社の対応
SPワークスでは、海外製金型の受け入れ・移管立ち上げに際し、以下のような支援を行っています。
金型現物の事前診断と状態評価
国内設備に合わせた金型の補正・改造提案(ベースプレートの変更等)
試作トライ・測定・条件最適化まで社内で一貫対応
加工中に発見された問題点を図面側へフィードバックし、改訂対応可能
特に、試作〜量産までを一貫して対応できる体制により、「とりあえず動いた」で終わらせず、長期的な安定稼働を見据えた支援が可能です。
5. 海外金型の再活用で、コストだけに目を向けない判断を
金型の再利用は、確かに初期コスト削減につながる魅力的な選択肢です。
しかし、移管後に精度不良や再製作が発生すれば、かえってコスト・納期ともに悪化することもあります。
だからこそ、金型を「モノ」として見るだけでなく、「情報・精度・運用体制を含む資産」として評価できるパートナー企業の存在が重要になります。
SPワークスでは、これまでに多数の海外製金型移管プロジェクトを支援してきた実績を活かし、安定した立ち上げと維持管理に貢献しています。
詳細はお気軽にお問合せください。
https://sp-w.co.jp/
| 会社名 |
株式会社SPワークス (えすぴーわーくす) |
エミダス会員番号 | 90390 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 愛知県 豊橋市 |
| 電話番号 | 0532-31-0946 | FAX番号 | 0532-32-2692 |
| 資本金 | 300 万円 | 年間売上高 | 21,000 万円 |
| 社員数 | 18人 | 担当者 | 朝倉 義博 |
| 産業分類 | 電子部品 / 医療機器 / 輸送機器 | ||
| 主要取引先 |
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