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<本当にあった高周波熱処理トラブルの話 - 第2話>
熱処理の中でも、ちょっとだけニッチな高周波焼入れ
このシリーズでは、専門の高周波熱処理設備メーカーでなければなかなか知ることのない高周波熱処理にまつわるトラブルの事例を、技術的な考察を交えながらわかりやすく紹介していきます。
第2話 段付きシャフト焼入れ
「同じ鋼材のはずなのに、焼きが深く入らない」
(ワーク)
段付きシャフト (材料:S45C)
(症状)
先行テスト用の市中材では、段付きのR部に1.8mmまで焼きが入ったのに、量産用の外国材では、同じ焼入れ条件にも関わらず1.0mmしか焼きが入らなかった。
(高周波焼入れの状況)
①段付きシャフトを外径に沿った形で焼入れするするために、専用のラインコイルを製作した。
②「市中材(※)→外国材→市中材(※)」と焼入したが、市中材の初回と2回目は同じ結果となった。
※同一鋼材ロット・同一加工ロット。
(考察)
同じ設備、同じ条件で処理したにも関わらず、外国材のみ大きく焼入れ深さが変わっていることから、鋼材そのものに原因があると考えられます。
(結論)
市中材と外国材、両鋼材の成分分析を行ったところ、C量はほぼ同じでしたが、
Cr … 市中材0.17%、外国材0.10%
Mn … 市中材0.75%、外国材0.63%
と違いがあることか分かりました。
両材料とも同じ「S45C」であり、どちらも鋼材の規格内に入っていましたが、焼入れ性を良くする「Cr」「Mn」の含有量が外国材の方が少なかったため、焼入れ深さが浅くなったものと思われます。
弊社では、焼入れに関わる様々な検査機器を多数保有しております。
今回のケースで用いた材料分析器もその一つです。
高周波焼入れでお困りの方は、試作・焼入加工・設備製作において最高峰の技術と実績を持つ富士電子工業にぜひご相談下さい。
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大阪府八尾市老原6-71
TEL:072-991-1361 FAX:072-991-1309
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会社名 |
富士電子工業 株式会社 (ふじでんしこうぎょう) |
エミダス会員番号 | 88995 |
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国 | 日本 | 住所 |
日本 大阪府 八尾市 |
電話番号 | 072-991-1361 | FAX番号 | 072-991-1309 |
資本金 | 8,000 万円 | 年間売上高 | |
社員数 | 130人 | 担当者 | 能美 |
産業分類 | 工作機械 / 産業用機械 / 輸送機器 | ||
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